はじめに
こんにちは、英語学習者のみなさん!英検準2級対策シリーズの第6回目へようこそ。前回は「目的別メール文の書き方③:招待・案内」について学びました。今回は「メール文で効果的に使える接続表現」というテーマで、文や段落をスムーズにつなぐテクニックについて詳しく解説します。
接続表現は、文と文、段落と段落をスムーズに結びつけ、メールの流れを自然にする重要な要素です。適切な接続表現を使うことで、あなたのメールはより読みやすく、論理的で説得力のあるものになります。特に英検準2級のメール作文では、限られた語数の中で効果的に接続表現を使うことが高得点につながります。
接続表現の重要性
接続表現は以下のような役割を果たします:
- 文章の流れをスムーズにする:唐突な話題の転換を避け、自然な流れを作る
- 論理関係を明確にする:意見と理由、条件と結果などの関係を明確にする
- 読み手の理解を助ける:文章の構造を分かりやすくし、内容の把握を容易にする
- 文章に一貫性を持たせる:バラバラな情報をまとまりのある文章にする
目的別の接続表現
接続表現はその目的や意図によって以下のようなカテゴリーに分けられます。状況に応じて適切なものを選びましょう。
1. 追加・列挙を表す接続表現
情報を追加したり、複数の項目を列挙したりする場合に使います。
- and(そして)
- also(また)
- in addition(さらに)
- moreover(その上)
- furthermore(さらに加えて)
- besides(その他に)
- as well as(~に加えて)
- not only… but also…(~だけでなく~も)
- first, second, third(第一に、第二に、第三に)
- finally(最後に)
2. 対比・対照を表す接続表現
反対の意見や対照的な情報を示す場合に使います。
- but(しかし)
- however(しかしながら)
- on the other hand(一方で)
- in contrast(対照的に)
- while(~である一方で)
- although/though(~だけれども)
- despite/in spite of(~にもかかわらず)
- instead(その代わりに)
- nevertheless(それにもかかわらず)
- yet(しかし)
3. 原因・理由を表す接続表現
理由や原因を説明する場合に使います。
- because(~だから)
- since(~なので)
- as(~なので)
- due to(~が原因で)
- because of(~のために)
- the reason is that(理由は~です)
- thanks to(~のおかげで)
- that’s why(だから~なのです)
4. 結果・結論を表す接続表現
結果や結論を述べる場合に使います。
- so(だから)
- therefore(それゆえに)
- as a result(その結果)
- consequently(その結果として)
- thus(このように)
- hence(それゆえに)
- in conclusion(結論として)
- to sum up(まとめると)
5. 目的を表す接続表現
目的や意図を述べる場合に使います。
- to(~するために)
- in order to(~するために)
- so that(~できるように)
- in order that(~するために)
- for this purpose(この目的のために)
6. 例示・説明を表す接続表現
例を挙げたり、説明を加えたりする場合に使います。
- for example(例えば)
- for instance(例えば)
- such as(~のような)
- like(~のような)
- namely(すなわち)
- that is(つまり)
- in other words(言い換えれば)
- to illustrate(例証すると)
7. 時間的順序を表す接続表現
時間の流れや順序を示す場合に使います。
- first, then, next, finally(最初に、次に、その次に、最後に)
- before(~の前に)
- after(~の後に)
- when(~のとき)
- while(~の間に)
- during(~の間に)
- meanwhile(その間に)
- subsequently(その後)
メール文での効果的な接続表現の使い方
英検準2級のメール文では、限られた語数内で効果的に接続表現を使うことが重要です。以下のポイントに注意しましょう。
1. 簡潔な接続表現を選ぶ
語数制限がある場合は、短い接続表現を選ぶと良いでしょう。
例)”Furthermore” より “Also” を使う
2. 多様な接続表現を使う
同じ接続表現を繰り返し使うより、多様な表現を使うと文章が豊かになります。
例)”and” ばかり使わず、”also”, “in addition”, “moreover” なども使う
3. 適切な強さの接続表現を選ぶ
表現したい関係の強さに合わせて接続表現を選びましょう。
例)強い対比を表したいなら “however” より “nevertheless” の方が強調される
4. 文頭、文中、文末の位置を工夫する
接続表現の位置によって、強調度が変わります。文頭に置くと最も強調されます。
例)
- 文頭:However, I can’t come to your party.
- 文中:I therefore suggest we meet earlier.
- 文末:I can’t come to your party, though.
実践例:接続表現を使ったメール文
以下に、様々な接続表現を使ったメール例を見てみましょう。
Hi, Alex!
Thank you for your e-mail.
I'd love to come to your party on Saturday. However, I have to attend a family dinner first, so I might be a little late. Is it okay if I arrive around 7:30 PM? Also, what should I bring? I can make a dessert or bring some drinks. Let me know what you think because I want to bring something everyone will enjoy.
Best wishes,
解説:
- “However” – 対比を示す接続表現(行きたいけれど、家族の夕食がある)
- “so” – 結果を示す接続表現(家族の夕食があるから、遅れるかもしれない)
- “Also” – 追加を示す接続表現(時間に関する質問に加えて、持ち物についても質問)
- “because” – 理由を示す接続表現(何を持っていくべきか知りたい理由を説明)
前回の練習問題解答例
前回の練習問題「Jamieからの国際フェスティバルへの招待メール」への返答例:
Hi, Jamie! Thank you for your e-mail. I’d love to join your group for the international festival! What specific Japanese dishes are we planning to make? How many visitors do you expect at our booth? I enjoy making sushi and tempura, so I could help prepare those. I’m also interested in explaining Japanese table manners to visitors. Best wishes,
解説:
- 招待への返事を肯定的に伝えている(I’d love to join…)
- 下線部に関連する2つの質問をしている(What specific Japanese dishes…? How many visitors…?)
- 自分ができることについて提案している
- 接続表現 “so” を使って、自分のスキルと提案を結びつけている
- 接続表現 “also” を使って、情報を追加している
- 50語で収まっている
接続表現を活用した段落構成のコツ
効果的な段落構成のために、以下のような接続表現の活用法もあります。
1. 段落の冒頭で使う接続表現
段落の始まりに使うと、前の内容との関連性を示せます。
- First of all,(まず第一に)
- In addition to this,(これに加えて)
- On the other hand,(一方で)
- As a result,(その結果)
2. 段落内の展開を示す接続表現
段落内での論理の展開を明確にします。
- This means that(これは~を意味します)
- For this reason,(この理由で)
- In this way,(このようにして)
3. 段落の終わりをまとめる接続表現
段落の内容をまとめたり、次の段落への橋渡しをしたりします。
- Therefore,(したがって)
- To summarize,(要約すると)
- This leads to(これは~につながります)
今回の練習問題
以下のメールに対する返信を40-50語で作成してみましょう。様々な接続表現を効果的に使い、下線部について質問を2つ含めてください。
Hi! How are you doing? I just finished reading an amazing book about space exploration. It describes the history of space travel and also talks about future missions to Mars. The author explains complex scientific concepts in a very easy-to-understand way. I think you might enjoy it too. Have you read any interesting books lately? Your friend, Taylor
(※解答例は次回の記事で紹介します)
メール文で接続表現を使う際の注意点
- 過剰使用を避ける:接続表現を使いすぎると文章が重くなります
- 適切な接続表現を選ぶ:文脈や意図に合った接続表現を選びましょう
- カジュアルさのレベルを考慮する:友人間のメールでは、あまり堅苦しい接続表現は避けましょう
- 語数制限に注意する:英検準2級では40-50語の制限があるので、簡潔な表現を選びましょう
まとめ
接続表現は、メール文をスムーズに、論理的に、そして読みやすくするための重要な要素です。適切な接続表現を使うことで、あなたの英語のメールはより自然で説得力のあるものになります。
英検準2級のメール文では、限られた語数の中で効果的に接続表現を使い、文と文、段落と段落をつなげることで、高い評価を得ることができます。様々な接続表現を覚え、目的に応じて使い分けられるようになりましょう。
次回は「状況別メール文対策①:学校生活・イベント」について詳しく解説します。学校関連の場面で使える表現と例文を学びましょう。