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【英検2級リスニング対策 #26】学校での課題提出と先生との会話(Submitting an Assignment at School)📚


はじめに

英検2級のリスニングでは、学校生活に関するシチュエーションも頻出です。今回は、授業の一環として課題を提出する場面を取り上げます。先生とのやり取りの中で、課題の提出方法・内容・注意点などを聞き取る力を鍛えましょう!


リスニング問題

💡 会話を聞いて、以下の質問に答えてみましょう。

Q1. What subject is the assignment for?
A) English
B) History
C) Science
D) Art

Q2. Where should the student submit the assignment?
A) Via email
B) On the school website
C) Into the box on the teacher’s desk
D) By handing it to the teacher directly

Q3. What kind of references are required?
A) Three websites
B) Two books
C) Two sources
D) No references

Q4. What did the student almost forget?
A) To bring the assignment
B) To add page numbers
C) To include the due date
D) To write her student number


解答と解説

📝 答え合わせをして、内容をしっかり理解しましょう。

✅ Q1. 正解: B) History
👉 「the history assignment」と明言されている。

✅ Q2. 正解: C) Into the box on the teacher’s desk
👉 「drop it into the box on my desk」という指示がある。

✅ Q3. 正解: C) Two sources
👉 「include at least two sources」と先生が説明している。

✅ Q4. 正解: D) To write her student number
👉 「don’t forget to write your student number」と言われ、「I almost forgot!」と反応している。


リスニングスクリプト

(A: 生徒〈女子〉, B: 先生〈男性〉)

A: Good morning, Mr. Clark. I wanted to ask about the history assignment.
B: Good morning, Emily. Yes, what would you like to know?
A: I finished it last night. Can I submit it now?
B: Sure, just drop it into the box on my desk.
A: Got it. Oh, I wasn’t sure if I needed to include references.
B: Yes, please include at least two sources in your report.
A: Okay. I included one book and a website. Is that alright?
B: That’s perfect. Also, don’t forget to write your student number on the cover page.
A: Ah, I almost forgot! I’ll write it now.
B: Great. Thanks for being responsible.


まとめ

このように、学校生活にまつわる会話では、「課題の内容・提出方法・注意点」などが問われやすいポイントです。英検2級では、こうした日常的な英語表現を正確に聞き取って理解する力が求められます。

スクリプトを繰り返し音読・聞き取りしながら、会話の展開を自然に理解できるようになりましょう!🎧📚

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ブログ 医学部小論文 小論文対策

第2回:医学的思考法の基礎:エビデンスとナラティブ

こんにちは。あんちもです。

前回は「医学部小論文の特徴と看護系小論文との違い」について解説しました。医学部小論文では「医療リーダーとしての広い視野」「科学的思考と批判的分析力」「社会システムや政策レベルの考察」が求められるという特徴をお伝えしました。

今回は、医学の世界で重要視される2つの思考法—「エビデンス(科学的根拠)」と「ナラティブ(物語)」—について掘り下げていきます。この2つの思考法をバランスよく活用することが、説得力のある医学部小論文を書くカギとなります。

医学における二つの思考法

現代医学では、一見相反するように思える2つの思考法が共存しています:

  1. エビデンスに基づく思考法(Evidence-Based Thinking): 科学的研究から得られたデータや統計的根拠に基づいて判断する思考法
  2. ナラティブに基づく思考法(Narrative-Based Thinking): 患者の体験や物語、文脈を重視し、個々の症例の特殊性に注目する思考法

現代の優れた医師は、この2つのアプローチを状況に応じて使い分け、ときに統合することが求められます。同様に、医学部小論文においても、この両方の思考法を適切に用いることで、科学的正確さと人間的温かさを兼ね備えた論述が可能になります。

エビデンスに基づく思考法の特徴と小論文への活用

エビデンスに基づく思考法とは

エビデンスに基づく医学(Evidence-Based Medicine: EBM)は1990年代初頭にカナダのマクマスター大学から提唱され、現代医学の基本的アプローチとなりました。これは「最新かつ最良の科学的証拠に基づいて医療上の意思決定を行う」という考え方です。

EBMでは、エビデンスの「レベル」や「質」が重視されます:

エビデンスレベルのヒエラルキー(高い順)

  1. システマティックレビュー・メタ分析
  2. ランダム化比較試験(RCT)
  3. コホート研究
  4. ケースコントロール研究
  5. 症例報告
  6. 専門家の意見・経験

小論文へのエビデンス活用法

医学部小論文にエビデンスを活用する際のポイントは以下の通りです:

  1. 具体的な数値や研究結果を引用する
    • 「約70%の患者で効果が見られた」のように具体的な数値を示す
    • 「最新の研究によれば…」という曖昧な表現は避ける
  2. エビデンスの信頼性を意識する
    • 小論文の中でもエビデンスレベルに言及する
    • 「大規模RCTによれば」「メタ分析の結果」など
  3. 統計的思考を示す
    • 相関関係と因果関係の区別を明確にする
    • サンプルサイズや研究期間の限界にも触れる
  4. エビデンスの限界も認識する
    • 医学研究の結果が常に絶対的ではないことを理解する
    • 「この研究結果は〜の条件下でのものであり、すべての患者に適用できるわけではない」

小論文例:エビデンスを効果的に用いた一節

テーマ:「高齢者の転倒予防について」

高齢者の転倒予防において、運動介入の有効性は複数の研究で実証されている。2020年に発表されたメタ分析(Wu et al.)では、65歳以上の高齢者1,200名を対象とした15のランダム化比較試験を統合分析した結果、週3回以上の複合的運動プログラム(バランス訓練、筋力トレーニング、有酸素運動の組み合わせ)を6ヶ月以上継続した群では、対照群と比較して転倒リスクが42%低減したことが報告されている(リスク比0.58、95%信頼区間0.48-0.69)。また、この効果は特に過去に転倒歴のある高齢者でより顕著であった。 しかし、これらの研究対象者は比較的健康な地域在住高齢者が多く、認知症や重度の運動器疾患を持つ高齢者に同様の効果が得られるかは慎重に検討する必要がある。また、介入の実現可能性も考慮すべき点であり、医療資源の限られた地域では、同等の効果を低コストで実現できる代替プログラムの開発も重要な課題である。

このように、具体的な研究結果を引用し、数値を示しつつ、その限界にも言及することで、科学的な思考力を示すことができます。

ナラティブに基づく思考法の特徴と小論文への活用

ナラティブに基づく思考法とは

ナラティブに基づく医学(Narrative-Based Medicine: NBM)は、患者一人ひとりの「物語」に焦点を当てるアプローチです。患者の体験、価値観、生活背景などを理解し、その文脈の中で医療を提供することを重視します。

NBMの特徴:

  • 患者の主観的体験を重視する
  • 病気よりも「病いを抱える人」に焦点を当てる
  • 生物医学的側面だけでなく、心理社会的側面も含めた全人的ケアを目指す
  • 患者と医療者の関係性や対話を通じた相互理解を重要視する

小論文へのナラティブ活用法

医学部小論文にナラティブを活用する際のポイントは以下の通りです:

  1. 具体的な事例や症例を挙げる
    • 匿名化した患者の体験談を引用する
    • 自身の体験や見聞きした事例を適切に活用する
  2. 多様な視点を示す
    • 患者、家族、医療者など多様な立場からの視点を描く
    • 社会的・文化的背景の影響を考慮する
  3. 共感的理解を示す
    • 数値では表せない「生きづらさ」や「苦痛」への理解を示す
    • 患者の意思決定プロセスや価値観への敬意を表現する
  4. 倫理的感受性を示す
    • 患者の自律性や尊厳への配慮を示す
    • 医療における関係性の非対称性を認識する

小論文例:ナラティブを効果的に用いた一節

テーマ:「慢性疾患患者へのアプローチ」

慢性疾患は単なる病理学的問題ではなく、患者の人生の物語に組み込まれる経験である。私が実習で出会った60代の糖尿病患者Aさんは、30年間タクシー運転手として深夜勤務を続けてきた。不規則な生活と食事が糖尿病の発症・悪化に関連していることは医学的に明らかだが、Aさんにとって仕事は単なる収入源ではなく、人生のアイデンティティであり、社会とのつながりの源でもあった。 医師から日勤への変更を勧められたAさんは、「仕事を変えるくらいなら、薬を増やしてほしい」と述べた。この発言は医学的には不合理に思えるかもしれないが、Aさんの人生の文脈の中では理にかなった選択だった。こうした事例は、医学的に最適な治療法が、必ずしも患者の人生においても最適とは限らないことを示している。慢性疾患の管理においては、生物医学的エビデンスと同時に、患者の物語を理解し、その文脈の中で共に意思決定していくプロセスが不可欠なのである。

このように、具体的な事例を挙げながら、患者の価値観や生活背景への理解を示すことで、人間的な洞察力を示すことができます。

エビデンスとナラティブの統合:医学部小論文の理想的アプローチ

医学部小論文の理想的なアプローチは、エビデンスとナラティブを統合することです。これには以下のような方法があります:

1. 論述の構造化

序論:ナラティブを用いて読み手の関心を引き、問題の人間的側面を示す
本論:エビデンスを用いて論点を科学的に裏付ける
結論:両者を統合し、より広い文脈で問題を捉え直す

2. 「一般」と「特殊」の往復

  • エビデンス → 集団レベルの一般的知見
  • ナラティブ → 個人レベルの特殊な事例
  • この両者を行き来することで、論述に深みと広がりを持たせる

3. 倫理的ジレンマの検討

医療現場では、科学的に最適な選択と、患者の価値観に基づく選択が対立することがあります。そのようなジレンマを取り上げ、両方の視点から考察することで、医学的思考の成熟度を示すことができます。

統合的アプローチの小論文例

テーマ:「終末期医療における意思決定について」

終末期医療における意思決定は、医学的エビデンスと患者の価値観・希望というナラティブの両面からアプローチすべき課題である。 まず、エビデンスの観点から見ると、終末期がん患者に対する積極的治療の継続は、生存期間の延長効果が限定的である一方、QOL(生活の質)の低下をもたらす可能性が高いことが示されている。Prigerson et al.(2015)の研究では、化学療法を受けた進行がん患者(ECOG PS 3-4)の生存期間中央値は化学療法を受けなかった患者と有意差がなく(8.7か月 vs 8.5か月, p=0.42)、むしろQOLスコアが有意に低下していた(30.0 vs 37.5, p<0.01)。これは終末期における治療の限界を示すエビデンスである。 一方、ナラティブの観点では、治療の継続には医学的効果以外の意味が見出されることがある。私が見学した症例では、70代の末期膵臓がん患者Bさんは、統計的に効果が期待できない化学療法を「孫の入学式まで生きるため」に希望された。Bさんにとって治療は「希望を持ち続けるための手段」であり、これは数値化できない重要な側面である。 このようなケースにおける医師の役割は、エビデンスを正確に提供しつつ、患者のナラティブを尊重し、両者の間で最適なバランスを見出すことにある。具体的には、①予後や治療効果についての率直な情報提供、②患者の人生の物語や価値観の理解、③両者を踏まえた意思決定支援、という段階的アプローチが重要である。 終末期医療の質は、生存期間の長さだけでなく、患者が自分の価値観に沿った最期を迎えられるかどうかで評価されるべきである。エビデンスとナラティブを統合的に活用することで、医学的に適切かつ患者の人生に寄り添った医療の実現が可能になると考える。

この例では、研究データを引用しつつ(エビデンス)、具体的な患者の事例(ナラティブ)も示し、それらを統合した医師の役割について論じています。

医学的思考法を鍛える実践的トレーニング

トレーニング1:エビデンス評価訓練

医療・健康に関するニュースやSNSの投稿を見つけたとき、以下の観点から批判的に評価する習慣をつけましょう:

  • 情報源は信頼できるか
  • サンプルサイズは十分か
  • 研究デザインは適切か
  • 相関関係と因果関係は区別されているか
  • 利益相反はないか

トレーニング2:物語構築トレーニング

病気や治療に関するケースを読んだとき、その背後にある患者の物語を想像してみる練習をしましょう:

  • この患者はどのような生活を送っているだろうか
  • 病気によって何が変わったか
  • 治療によって日常生活にどのような影響があるか
  • 患者にとって最も大切な価値観は何か

トレーニング3:統合的アプローチの演習

医療に関する倫理的ジレンマを含む事例について、以下のステップで考える習慣をつけましょう:

  1. 関連するエビデンスを整理する
  2. 患者のナラティブを理解する
  3. 両者の間にある緊張関係や矛盾を特定する
  4. それらを踏まえた上での最適な解決策を考える

今回のまとめ

  • 医学的思考には「エビデンス(科学的根拠)」と「ナラティブ(物語)」の2つのアプローチがある
  • エビデンスに基づく思考は、研究データや統計的根拠に基づく判断を重視する
  • ナラティブに基づく思考は、患者個人の物語や文脈を重視する
  • 優れた医学部小論文は、この2つのアプローチを適切に統合している
  • エビデンスは論述の科学的根拠を強化し、ナラティブは人間的深みを与える
  • 両者のバランスを取ることで、医師に必要な科学的思考力と共感的理解力の両方を示すことができる

次回予告

次回は「医学部が求める『人間性』の表現方法」について解説します。医師としての適性や人間性をどのように小論文に表現すれば効果的か、具体的な技術と例文を紹介します。お楽しみに!


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TOEICリスニング対策 TOEIC対策 ブログ

TOEIC Part 1 練習シリーズ|第1回

🟦TOEIC Part 1 練習シリーズ|第1回

TOEIC Part 1では、写真を見て最も適切な説明を選ぶ問題が出題されます。写真描写の力を高めるためには、「何が・どこで・何をしているか」に注目することが重要です。

今回は第1回として、基本的な動作と場所に注目した問題を用意しました。

【設問】写真の描写として適切なものを選びなさい。


📸【写真の説明】

この写真には、1人の男性が公園のベンチに座って新聞を読んでいる様子が映っています。天気は良く、周囲には木々が茂っています。


📝【選択肢】

A. A man is riding a bicycle in the park.

B. A man is sitting on a bench and reading a newspaper.

C. A man is talking on the phone while walking.

D. A man is standing next to a tree.


✅【正解】

B. A man is sitting on a bench and reading a newspaper.


📌【ポイント解説】

Part 1では、「現在進行形(is ~ing)」や「前置詞の使い方(on a bench)」などが頻出です。

写真に写っている内容を細かく観察し、的確に表現されている文を選ぶ練習を積み重ねましょう。


次回は「複数人の動作」や「ややひねりのある動詞表現」にステップアップしていきます。お楽しみに!

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ブログ 英検対策 英検2級リスニング対策

英検2級リスニング対策 #25】道を尋ねる&案内する(Asking for & Giving Directions)🗺️

はじめに

英検2級のリスニングでは、日常会話の中での「情報の聞き取り」や「目的地の特定」が頻出です。今回は「道を尋ねる&案内する」という場面を取り上げます。

旅行者と地元の人との自然なやり取りを通して、実際の英会話でよく使われる表現や単語を学んでいきましょう。引っかけ選択肢も含まれているので、しっかり聞き取る力が求められます!


リスニング問題

💡 会話を聞いて、以下の質問に答えてみましょう。

Q1. What is the traveler looking for?
A) The supermarket
B) The bus stop
C) The Central Station
D) The post office

Q2. What landmark should the traveler turn at?
A) A bookstore
B) A traffic light
C) A bus stop
D) A cafe

Q3. What is located next to the Central Station?
A) A bank
B) A shopping mall
C) A post office
D) A park

Q4. How long does it take to walk to the station?
A) 5 minutes
B) 10 minutes
C) 15 minutes
D) 20 minutes


解答と解説

📝 答え合わせをして、内容をしっかり理解しましょう。

✅ Q1. 正解: C) The Central Station
👉「I’m looking for the Central Station.」と明確に言っている。AやDは混乱しやすい周辺施設。

✅ Q2. 正解: B) A traffic light
👉「Turn left at the traffic light.」という指示がある。Cのバス停は後半の話に登場するが、曲がる目印ではない。

✅ Q3. 正解: C) A post office
👉「You’ll also see a post office next to it.」と明言されている。BやDは関連するワードとして引っかけ。

✅ Q4. 正解: B) 10 minutes
👉「About 10 minutes.」と明言。AやCは聞き間違いを誘う引っかけ。


リスニングスクリプト

(A: 旅行者〈女性〉, B: 地元の人〈男性〉)

A: Excuse me, can you help me? I’m looking for the Central Station.
B: Sure! You’re not far. Go straight down this road for two blocks.
A: Okay, then what?
B: Turn left at the traffic light. You’ll see a large supermarket on the corner.
A: Got it. Is the station close to the supermarket?
B: Yes, it’s just across the street. You’ll also see a post office next to it.
A: Great! How long will it take to walk there?
B: About 10 minutes. But if you’re in a hurry, there’s a bus stop over there.
A: Thanks, but I’ll walk. I’d like to enjoy the city a bit.
B: Sounds good! Enjoy your time here.


まとめ

英検2級では、目的地や道順に関する質問とその答えを正確に聞き取る力が重要です。今回のスクリプトでは、会話の中に複数の地名や施設名が登場し、リスニング力が試される内容になっています。

繰り返し聞いて、聞き取れなかった部分を確認しましょう。次回も実践的なリスニング問題をお届けします!

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ブログ 医学部小論文 小論文対策

第1回:医学部小論文の特徴と看護系小論文との違い

こんにちは。あんちもです。

これまで看護学科志望者向けの小論文対策を展開してきましたが、多くの方からのリクエストにお応えして、今回から医学部受験のための小論文対策シリーズを始めます。

医学部の小論文は、看護学科の小論文と共通点もありますが、求められる思考の深さや視点に大きな違いがあります。この違いを理解することが、効果的な対策の第一歩となります。

医学部小論文と看護学科小論文の決定的な違い

医学部の小論文では、「医療を提供する側のリーダーとしての視点」が求められます。一方、看護学科の小論文では「チーム医療の中での役割理解と患者への直接的ケア」が重視される傾向があります。

具体的には以下の3点が大きな違いとなります:

  1. 思考の広がりと深さ:医学部小論文では社会システムや医療政策にまで視野を広げた考察が評価されます
  2. 科学的思考の重視:エビデンスに基づく論理展開と批判的思考力が問われます
  3. 意思決定者としての視点:複雑な状況での判断基準や価値観が試されます

これらの違いを意識せずに、看護学科向けの小論文の書き方をそのまま医学部受験に適用すると、「視野が狭い」「深みが足りない」という評価を受けることになりかねません。

医学部小論文で求められる基本姿勢

医学部の小論文では、以下の3つの能力が総合的に評価されています:

  1. 科学的思考力
  • 事実と意見を明確に区別できるか
  • 因果関係を論理的に説明できるか
  • 複数の視点から問題を分析できるか
  1. 問題解決能力
  • 課題の本質を見抜く洞察力があるか
  • 現実的かつ創造的な解決策を提案できるか
  • トレードオフを理解した上での判断ができるか
  1. コミュニケーション能力
  • 複雑な考えを明確に表現できるか
  • 専門知識を非専門家にも伝えられるか
  • 自分の価値観を誠実に表明できるか

これらの能力は、将来医師として患者さんや医療チーム、さらには社会と関わる上で不可欠なものです。小論文試験では、単なる知識量ではなく、これらの能力の萌芽を見ようとしているのです。

出題形式から見る医学部小論文の特徴

医学部の小論文は、大きく分けて以下の4つの形式で出題されることが多いです:

1. 課題文型

医療や生命倫理に関する文章を読み、設問に答える形式です。東京大学や京都大学など難関国立大に多く見られます。

例題
「医療資源の有限性と公平な分配」についての文章を読み、「高額な新薬の保険適用をどのように判断すべきか」について論じなさい。(800字)

求められる能力

  • 課題文の正確な理解力
  • 多角的な視点からの分析力
  • 医療経済と倫理の両面からの考察力

2. テーマ提示型

医療や社会に関するテーマについて、自分の考えを述べる形式です。私立医科大学に多く見られます。

例題
「AIの発達は医師の役割をどのように変えるか」について、あなたの考えを述べなさい。(800字)

求められる能力

  • テーマの社会的背景の理解
  • 医学と社会の接点への洞察
  • 将来展望を描く想像力

3. 資料分析型

グラフや表などの資料を読み解き、そこから得られる知見や課題について論じる形式です。

例題
日本の医療費の推移と年齢別医療費のグラフから、「持続可能な医療制度のために必要な取り組み」について論じなさい。(600字)

求められる能力

  • データの正確な読解力
  • 数値の背景にある社会現象の理解
  • 具体的な政策提言能力

4. 志望動機・自己PR型

医師を目指す理由や自分の強みについて論じる形式です。二次試験や面接の前段階として実施されることが多いです。

例題
「あなたが医師を志す理由と、医学部で学びたいこと」について述べなさい。(600字)

求められる能力

  • 自己分析力と誠実さ
  • 医療者としての適性の自覚
  • 具体的な将来ビジョン

看護系小論文との具体的な違い:実例で比較

同じようなテーマでも、医学部と看護学科では求められる視点や思考の深さが異なります。以下に一例を示します。

テーマ:「高齢化社会における医療のあり方について」

看護学科小論文の模範解答例(抜粋)

高齢化社会において、看護職には患者の生活の質を支える役割がより強く求められる。高齢者の多くは複数の慢性疾患を抱えており、日常生活動作(ADL)の維持向上が重要な課題となる。そのためには、患者一人ひとりの生活背景や価値観を理解し、その人らしい生活を支援する個別的なケアが不可欠である。 また、家族介護者への支援も看護職の重要な役割である。介護負担の軽減や精神的サポートを通じて、在宅ケアの継続を支援することが求められる。さらに、地域包括ケアシステムの中で、多職種と連携しながら高齢者とその家族を継続的に支援する視点が必要だ。

医学部小論文の模範解答例(抜粋)

高齢化社会における医療は、「治す医療」から「支える医療」へとパラダイムシフトが求められている。このシフトを実現するには、医療システム全体の再構築が必要である。 まず、プライマリ・ケアの強化が不可欠だ。高齢者の複数疾患に対応するため、臓器別の専門医療から全人的な総合診療への転換が必要である。また、医療費の適正配分の観点から、急性期医療と慢性期医療の役割分担を明確化し、限られた医療資源の効率的活用を図るべきである。 さらに、超高齢社会では医療と介護の連携が死活的に重要となる。その際、単なる連携にとどまらず、地域全体をマネジメントする視点が医師には求められる。具体的には、地域の疾病構造の分析に基づく予防医学の推進や、多職種協働のためのリーダーシップが必要だ。 また、高齢者医療における意思決定支援も重要な課題である。延命治療の是非など、生命倫理に関わる難しい判断を患者・家族とともに行うためには、医学的知見の提供だけでなく、患者の価値観を尊重した対話のプロセスが求められる。

この例からわかるように、看護学科の小論文では「患者一人ひとりへのケア」や「家族支援」など、より直接的なケアの視点が重視されています。一方、医学部の小論文では「医療システムの再構築」「医療資源の配分」「地域全体のマネジメント」など、より広い視野と構造的な思考が求められています。

医学部小論文の評価基準

医学部の小論文は、概ね以下の5つの観点から評価されます:

  1. 論理性(30%)
  • 主張と根拠の一貫性
  • 論旨の明確さと展開の自然さ
  • 論理的飛躍がないか
  1. 思考力(25%)
  • 問題の本質を捉えているか
  • 多角的な視点からの分析があるか
  • 批判的思考ができているか
  1. 知識と理解(20%)
  • 医学・医療に関する基本的知識
  • 社会的・倫理的問題への理解
  • 時事問題への関心度
  1. 独自性(15%)
  • オリジナルな視点や発想
  • ステレオタイプな答えにとどまらない思考
  • 自分の言葉で表現できているか
  1. 表現力(10%)
  • 文章構成の適切さ
  • 語彙力と表現の豊かさ
  • 誤字脱字や文法ミスの有無

※これらの配分は大学によって異なります。特に私立大学では「知識と理解」の比重が高い傾向があります。

実践:医学部小論文の思考トレーニング

医学部小論文で求められる思考力を養うには、日頃からの訓練が欠かせません。以下の思考トレーニングを習慣化することをお勧めします:

トレーニング1:多角的思考法

あるテーマについて、必ず以下の4つの視点から考えるクセをつけましょう:

  • 医学的視点:科学的・生物学的に何が言えるか
  • 倫理的視点:どのような価値判断が関わるか
  • 社会的視点:社会システムや制度との関係は
  • 経済的視点:費用対効果や資源配分はどうか

トレーニング2:「なぜ」の連鎖

医療に関するニュースを読んだとき、「なぜ」を5回連続で問い続けてみましょう。表面的な理解から本質的な理解へと深めることができます。

トレーニング3:反論想定法

自分の考えを述べた後、必ず「しかし、一方で〜という反論も考えられる」と続け、反対意見も検討する習慣をつけましょう。

今回のまとめ

  • 医学部小論文は看護系小論文より広い視野と深い思考を求められる
  • 医師としてのリーダーシップやマネジメント能力を評価される
  • 科学的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力が重視される
  • 出題形式には課題文型、テーマ提示型、資料分析型、志望動機型がある
  • 評価は論理性、思考力、知識と理解、独自性、表現力の観点から行われる

次回予告

次回は「医学的思考法の基礎:エビデンスとナラティブ」について解説します。医学において重要な「科学的根拠に基づいた判断」と「患者の物語を理解する視点」という二つの思考法について、小論文への活かし方を具体的に示していきます。お楽しみに!

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【英検2級リスニング対策 #24】電車やバスの遅延対応(Handling Public Transport Delays)🚉


はじめに

英検2級のリスニングでは、日常生活での実践的な英語を理解し、適切な選択肢を選ぶ力が求められます。今回は電車やバスの遅延対応という、試験に出やすいシチュエーションに挑戦していきます。

今回は「電車やバスの遅延対応(Handling Public Transport Delays)」に関するリスニング問題を用意しました。駅員とのやり取りを通して、公共交通機関の遅延・変更に関する英語表現を学びましょう!


リスニング問題

💡 会話を聞いて、以下の質問に答えてみましょう。

Q1. How long is the train delayed?
A) 20 minutes
B) 30 minutes
C) 45 minutes
D) One hour

Q2. What alternative transportation does the station staff suggest?
A) A rental car
B) A local bus
C) An express bus
D) A taxi

Q3. How long does the alternative transport take?
A) Two hours
B) Three hours
C) Four hours
D) Five hours

Q4. Where can the traveler buy a ticket for the express bus?
A) At the information desk
B) At the ticket counter or machine
C) From the bus driver
D) Online only

Q5. What additional concern does the traveler ask about?
A) The availability of seats on the bus
B) The weather conditions
C) The refund policy for the train ticket
D) The baggage allowance for the bus


解答と解説

📝 答え合わせをして、しっかり理解しましょう!

✅ Q1. 正解: C) 45 minutes
👉 「The train is running about 45 minutes behind schedule.」と話している。AやBの選択肢は時間の引っかけ。

✅ Q2. 正解: C) An express bus
👉 「You could take the express bus.」と話している。AやBの選択肢は他の移動手段の引っかけ。

✅ Q3. 正解: B) Three hours
👉 「It leaves in 20 minutes and takes about three hours.」と話している。AやCの選択肢は時間の違いでの引っかけ。

✅ Q4. 正解: B) At the ticket counter or machine
👉 「You can purchase it at the ticket counter or use the ticket machine near the entrance.」と話している。AやCの選択肢は購入場所の引っかけ。

✅ Q5. 正解: C) The refund policy for the train ticket
👉 「Can I get a refund for my train ticket if I take the bus instead?」と尋ねている。AやDの選択肢は関係ない質問の引っかけ。


リスニングスクリプト

(A: 駅員, B: 若い女性の旅行者)

A: Excuse me, ma’am. Can I help you?
B: Yes, I just heard that my train to Boston is delayed. Do you know how long the delay will be?
A: Yes, the train is running about 45 minutes behind schedule.
B: Oh, I see. Is there any other way to get to Boston sooner?
A: You could take the express bus. It leaves in 20 minutes and takes about three hours.
B: That sounds good. Where can I buy a ticket?
A: You can purchase it at the ticket counter or use the ticket machine near the entrance.
B: Got it. By the way, can I get a refund for my train ticket if I take the bus instead?
A: Yes, you can request a refund at the customer service desk before boarding the bus.
B: Great. Thank you for your help!
A: You’re welcome! Have a safe trip.


まとめ

英検2級のリスニングでは、公共交通機関でのトラブル対応に関する会話も出題されることがあります。今回は、遅延時の対応方法や代替手段の提案に関する英語表現を学びました。今後も、より実践的な場面でのリスニング問題を扱っていきます!

スクリプトを音読したり、問題を解いた後にもう一度聞き直したりすることで、リスニング力を鍛えられます!次回も別のテーマでリスニング問題を用意しますので、お楽しみに!🎧✨

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【英検2級リスニング対策 #23】空港での入国審査(At Immigration Control)🛂

はじめに

英検2級のリスニングでは、日常生活での実践的な英語を理解し、適切な選択肢を選ぶ力が求められます。今回は空港での入国審査という、試験に出やすいシチュエーションに挑戦していきます。

今回は「空港での入国審査(At Immigration Control)」に関するリスニング問題を用意しました。審査官とのやり取りを通して、入国手続きに必要な英語表現を学びましょう!


リスニング問題

💡 会話を聞いて、以下の質問に答えてみましょう。

Q1. What is the purpose of the traveler’s visit?
A) Tourism
B) Business
C) Visiting family
D) Studying

Q2. How long will the traveler stay in the country?
A) Two days
B) Four days
C) Seven days
D) Ten days

Q3. Where will the traveler stay?
A) A friend’s house
B) The Grand City Hotel
C) The airport lounge
D) A rental apartment

Q4. When is the traveler’s return flight?
A) Friday
B) Saturday
C) Sunday
D) Monday


解答と解説

📝 答え合わせをして、しっかり理解しましょう!

✅ Q1. 正解: B) Business
👉 「I’m here for a business meeting.」と話している。AやCの選択肢は目的の引っかけ。

✅ Q2. 正解: B) Four days
👉 「Just four days.」と話している。AやCの選択肢は似た日数の引っかけ。

✅ Q3. 正解: B) The Grand City Hotel
👉 「At the Grand City Hotel downtown.」と話している。AやDの選択肢は宿泊場所の引っかけ。

✅ Q4. 正解: C) Sunday
👉 「My flight back is on Sunday.」と話している。AやBの選択肢は曜日の違いでの引っかけ。


リスニングスクリプト

(A: 入国審査官, B: 旅行者)

A: Next, please. May I see your passport?
B: Sure. Here you go.
A: Thank you. What is the purpose of your visit?
B: I’m here for a business meeting.
A: How long will you be staying in the country?
B: Just four days.
A: Where will you be staying during your visit?
B: At the Grand City Hotel downtown.
A: Do you have a return ticket?
B: Yes, my flight back is on Sunday.
A: Alright. Everything looks good. Enjoy your stay!
B: Thank you!


まとめ

英検2級のリスニングでは、入国審査での会話や旅行に関するやり取りも出題されることがあります。今回は、空港での基本的な英語表現を学びました。今後も、より実践的な場面でのリスニング問題を扱っていきます!

スクリプトを音読したり、問題を解いた後にもう一度聞き直したりすることで、リスニング力を鍛えられます!次回も別のテーマでリスニング問題を用意しますので、お楽しみに!🎧✨


X投稿(スレッド)

ツイート1(導入)
📢 #23 英検2級リスニング対策|空港での入国審査編 🛂
🔹 「入国審査官とのやり取り」に挑戦!
🎧 問題はこちら👇(スレッドに続く)

ツイート2(問題)
🎧 Q1. What is the purpose of the traveler’s visit?
A) Tourism
B) Business
C) Visiting family
D) Studying

🔽 他の問題もチェック!(スレッド続く)

ツイート3(問題の続き)
🎧 Q2. How long will the traveler stay in the country?
A) Two days
B) Four days
C) Seven days
D) Ten days

🎧 Q3. Where will the traveler stay?
A) A friend’s house
B) The Grand City Hotel
C) The airport lounge
D) A rental apartment

🎧 Q4. When is the traveler’s return flight?
A) Friday
B) Saturday
C) Sunday
D) Monday

🔽 答え合わせは次のツイート!

ツイート4(解答・解説)
📝 答え合わせ!✅
✅ Q1 → B) Business
✅ Q2 → B) Four days
✅ Q3 → B) The Grand City Hotel
✅ Q4 → C) Sunday
📌 詳しい解説はこちら!
🔗 [ブログ記事リンク]

#英検2級 #リスニング対策 #英語学習 #英検

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【英検2級リスニング対策 #22】郵便局での手続き(At the Post Office)📮

はじめに

英検2級のリスニングでは、日常生活での実践的な英語を理解し、適切な選択肢を選ぶ力が求められます。今回は郵便局での荷物発送という、試験に出やすいシチュエーションに挑戦していきます。

今回は「郵便局での手続き(At the Post Office)」に関するリスニング問題を用意しました。郵便局員とのやり取りを通して、郵便手続きに必要な英語表現を学びましょう!


リスニング問題

💡 会話を聞いて、以下の質問に答えてみましょう。

Q1. Where is the customer sending the package?
A) The United States
B) The United Kingdom
C) Canada
D) Australia

Q2. How much does express delivery cost?
A) $15
B) $25
C) $40
D) $50

Q3. What does the customer decide to do?
A) Use standard mail
B) Use express delivery
C) Send multiple packages
D) Cancel the shipment

Q4. How much does insurance cost for up to $100 coverage?
A) $3
B) $5
C) $8
D) It’s free


解答と解説

📝 答え合わせをして、しっかり理解しましょう!

✅ Q1. 正解: C) Canada
👉 「I’d like to send this package to Canada.」と話している。AやDの選択肢は国名の引っかけ。

✅ Q2. 正解: C) $40
👉 「Express delivery takes three to five days and costs $40.」と話している。AやBの選択肢は料金の引っかけ。

✅ Q3. 正解: B) Use express delivery
👉 「I’d like it to arrive quickly. I’ll choose express delivery.」と話している。Aの選択肢は配送方法の違いを利用した引っかけ。

✅ Q4. 正解: B) $5
👉 「It’s $5 for up to $100 coverage.」と説明している。AやCの選択肢は類似した金額での引っかけ。


リスニングスクリプト

(A: 郵便局員, B: 客)

A: Hello! How can I help you today?
B: Hi! I’d like to send this package to Canada.
A: Sure. Would you like to send it by standard mail or express delivery?
B: What’s the difference?
A: Standard mail takes about two weeks and costs $15. Express delivery takes three to five days and costs $40.
B: Hmm… I’d like it to arrive quickly. I’ll choose express delivery.
A: No problem. Please fill out this shipping form. Do you want to add insurance?
B: Yes, please. How much is it?
A: It’s $5 for up to $100 coverage.
B: That’s fine. I’ll take it.
A: Great! Your total is $45. Please place your package on the scale.
B: Here you go. Thank you!
A: You’re welcome! Your package should arrive within five days.


まとめ

英検2級のリスニングでは、郵便局での会話やサービスの利用に関するやり取りも出題されることがあります。今回は、荷物を送る際の基本的な英語表現を学びました。今後も、より実践的な場面でのリスニング問題を扱っていきます!

スクリプトを音読したり、問題を解いた後にもう一度聞き直したりすることで、リスニング力を鍛えられます!次回も別のテーマでリスニング問題を用意しますので、お楽しみに!🎧✨

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英検準2級対策シリーズ 第10回:本番で使える!時間配分と最終チェックリスト

はじめに

こんにちは、英語学習者のみなさん!いよいよ英検準2級対策シリーズの最終回となりました。前回は「メール文の共通間違いと添削のコツ」について学びました。今回は「本番で使える!時間配分と最終チェックリスト」というテーマで、試験直前の練習法と本番での時間管理術について詳しく解説します。

いくら英作文の書き方を学んでも、試験本番で時間が足りなければ力を発揮できません。また、焦りから避けられるミスをしてしまうこともあります。この記事では、限られた時間内で最大限の力を発揮するためのコツと、最終チェックのポイントを紹介します。

これまでの9回の内容をしっかり復習して、自信を持って試験に臨みましょう!

英検準2級ライティングの基本情報の確認

まずは、英検準2級のライティング問題の基本情報を確認しておきましょう。

出題形式

  • 従来の意見文:与えられたテーマについて自分の意見を50-60語程度で書く
  • 新形式メール文:外国人の知り合いからのメールに対して40-50語程度で返信を書く

試験時間

  • ライティングを含む筆記試験全体で75分
  • ライティングには約15-20分を使うのが理想的

配点と評価ポイント

  • ライティングは筆記試験全体の約20%の配点
  • 内容、語彙、文法、スペル、語数、フォーマットなどが評価される
  • メール文では特に、質問を2つ含めることと相手の質問に答えることが重要

試験本番での効果的な時間配分

限られた時間内で両方の英作文をしっかり書くためには、計画的な時間配分が重要です。以下に理想的な時間配分を紹介します。

意見文(従来形式)の時間配分:約8-10分

  1. 問題文の理解:1分
    • テーマをしっかり読み、何について書くべきかを正確に理解する
  2. 構想・メモ作り:2分
    • 自分の意見(賛成・反対)を決める
    • 理由を2つ程度考える
    • 簡単な構成をメモする(導入→意見→理由→結論)
  3. 英文作成:4-5分
    • メモに基づいて実際に英文を書く
    • 語数をカウントしながら進める
  4. 見直し:1-2分
    • スペル、文法、語数などを確認
    • 特に時制や主語と動詞の一致をチェック

メール文(新形式)の時間配分:約7-8分

  1. 問題文の理解:1分
    • 相手のメールを読み、内容と質問を正確に理解する
    • 下線部を特に注意して確認する
  2. 構想・メモ作り:1-2分
    • 相手の質問への回答を考える
    • 下線部に関する質問を2つ考える
    • メールの簡単な構成を決める
  3. 英文作成:3-4分
    • メモに基づいて実際に英文を書く
    • 語数をカウントしながら進める
  4. 見直し:1分
    • スペル、文法、語数などを確認
    • 質問が2つ含まれているか確認
    • 相手の質問に答えているか確認

残りの時間の使い方

筆記試験全体の中で、リーディングやリスニングの問題が終わった後に時間が余った場合は、ライティングの見直しに使うと良いでしょう。特に以下の点を再確認してください:

  • スペルミスや文法エラー
  • 語数制限を守れているか
  • 内容が問題の要求に合っているか

本番前の効果的な練習方法

試験本番で実力を発揮するためには、事前の練習がとても重要です。以下に効果的な練習方法を紹介します。

1. 時間を測って練習する

実際の試験と同じ時間設定で練習することで、時間感覚が身につきます。

  • 意見文:8-10分
  • メール文:7-8分

毎回、時間を測って書く練習をすることで、本番でも焦らずに書けるようになります。

2. 過去問や模擬問題を活用する

英検準2級の過去問や市販の模擬問題集を使って練習しましょう。実際の試験と同じ形式の問題に取り組むことで、出題傾向に慣れることができます。

3. 模範解答と比較する

自分の書いた英作文と模範解答を比較し、以下の点を分析しましょう:

  • 語彙や表現の選び方
  • 文の構造や長さ
  • 全体の構成や流れ
  • 時間内に書ける文章量

4. 弱点を集中的に強化する

練習を通じて見つかった弱点を集中的に強化しましょう:

  • 特定の文法項目が苦手なら、その練習問題を解く
  • 語彙力に不安があれば、頻出語彙を復習する
  • 時間内に書けない場合は、簡潔な表現を学ぶ

5. カウントダウン形式で練習する

試験終了の5分前、3分前、1分前という状況を想定して、残り時間に応じた対処法を練習しておくと良いでしょう。

  • 残り5分:英作文を書き終え、見直しを始める
  • 残り3分:重要なポイント(質問2つ、相手の質問への回答など)を確認
  • 残り1分:語数の最終確認と簡単なスペルチェック

試験本番のための最終チェックリスト

試験本番で見落としがないように、以下のチェックリストを活用しましょう。

意見文(従来形式)のチェックリスト

内容面

  • [ ] テーマに沿った内容になっているか
  • [ ] 自分の意見が明確に述べられているか
  • [ ] 理由や例が適切に示されているか
  • [ ] 論理的な流れになっているか

構成面

  • [ ] 導入部で話題と自分の立場を示しているか
  • [ ] 本文で理由や例を挙げているか
  • [ ] 結論部で意見をまとめているか

言語面

  • [ ] 語数は50-60語程度か
  • [ ] 文法(時制、主語と動詞の一致など)は正確か
  • [ ] スペルミスはないか
  • [ ] 句読点は適切か

メール文(新形式)のチェックリスト

内容面

  • [ ] 相手のメールに対して適切に応答しているか
  • [ ] 下線部に関する質問を2つ含めているか
  • [ ] 相手の質問に答えているか
  • [ ] 友人間のカジュアルなトーンになっているか

構成面

  • [ ] 挨拶で始まっているか(すでに記載されている部分)
  • [ ] 本文で必要な情報と質問を含めているか
  • [ ] 結びの言葉で終わっているか(可能であれば)

言語面

  • [ ] 語数は40-50語程度か
  • [ ] 文法(時制、主語と動詞の一致など)は正確か
  • [ ] スペルミスはないか
  • [ ] 句読点は適切か

前回の練習問題解答例

前回の練習問題「間違いを含む英文の修正」の解答例:

間違いのある原文

Hi, Alex! Thank you for you’re e-mail. I happy to hear about your new job. It sound very interesting! I never worked in a restaurant before, but I think it must be excited. How many hour do you work per week? What kind of foods does the restaurant serves? I have busy with my studies lately, so I not have much free time. Best wishes,

修正した文

Hi, Alex! Thank you for your e-mail. I’m happy to hear about your new job. It sounds very interesting! I’ve never worked in a restaurant before, but I think it must be exciting. How many hours do you work per week? What kind of food does the restaurant serve? I’ve been busy with my studies lately, so I don’t have much free time. Best wishes,

修正ポイント

  • you’re → your(所有格)
  • I happy → I’m happy(be動詞の追加)
  • It sound → It sounds(三人称単数の-s)
  • I never worked → I’ve never worked(現在完了形)
  • excited → exciting(感情を表す形容詞と対象を表す形容詞の区別)
  • hour → hours(複数形)
  • foods → food(不可算名詞)
  • does…serves → does…serve(助動詞のあとは原形)
  • I have busy → I’ve been busy(現在完了進行形)
  • I not have → I don’t have(否定形)

試験当日の心構えとコツ

1. 十分な睡眠と食事を取る

試験前日は十分な睡眠を取り、当日は栄養のある食事を摂りましょう。体調を整えることで、集中力が高まります。

2. 時間に余裕を持って会場に向かう

試験会場には余裕を持って到着し、落ち着いた状態で試験に臨めるようにしましょう。

3. 試験中の集中力を維持する

  • 深呼吸をして緊張を和らげる
  • 他の受験者と比べず、自分のペースを守る
  • 途中で行き詰まったら、次の問題に進む

4. 試験中にミスをしても慌てない

ミスをしたと感じても、慌てずに冷静に対応しましょう。修正できるものは修正し、できないものは次に進みます。完璧を求めすぎないことが大切です。

5. 残り時間を常に意識する

定期的に残り時間を確認し、計画通りに進められているか確認しましょう。もし時間が足りなくなりそうなら、簡潔な表現を心がけて調整します。

全10回のシリーズの総まとめ

最後に、全10回にわたって学んだ内容を簡単に振り返ってみましょう。

  1. 英検準2級新形式メール文の基本と特徴:新形式の出題傾向と従来の意見文との違い
  2. メール文の基本フォーマットとマナー:英文メールの書式、挨拶表現、丁寧さの調整法
  3. 目的別メール文の書き方①:依頼・お願い:効果的な依頼表現と理由の説明方法
  4. 目的別メール文の書き方②:お礼・感謝:感謝の気持ちを伝える様々な表現と例文
  5. 目的別メール文の書き方③:招待・案内:イベントや活動への招待表現と情報提示法
  6. メール文で効果的に使える接続表現:文や段落をスムーズにつなぐテクニック
  7. 状況別メール文対策①:学校生活・イベント:学校関連の場面で使える表現と例文
  8. 状況別メール文対策②:日常生活・旅行:日常や旅行に関する表現と体験の伝え方
  9. メール文の共通間違いと添削のコツ:よくある間違いと自己添削のテクニック
  10. 本番で使える!時間配分と最終チェックリスト:試験直前の練習法と本番での時間管理術

これらの内容をしっかり復習し、実践することで、英検準2級の新形式メール文に自信を持って取り組めるようになるでしょう。

最後に

英検準2級対策シリーズはこれで終了となりますが、学んだことを継続的に練習し、実際のコミュニケーションでも使えるようにしていただければ嬉しいです。

英語学習は一朝一夕では完成しません。継続的な学習と実践を通じて、少しずつでも確実に力をつけていきましょう。皆さんの英検準2級合格を心より応援しています!

がんばってください!


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【英検2級リスニング対策 #21】ホームステイ・留学(Homestay & Studying Abroad)

はじめに

英検2級のリスニングでは、日常生活での実践的な英語を理解し、適切な選択肢を選ぶ力が求められます。今回はホームステイや留学という、試験に出やすいシチュエーションに挑戦していきます。

今回は「ホームステイ・留学(Homestay & Studying Abroad)」に関するリスニング問題を用意しました。ホストファミリーとの初対面のシーンを通して、海外生活に必要な英語表現を学びましょう!


リスニング問題

💡 会話を聞いて、以下の質問に答えてみましょう。

Q1. Where is Emma’s room?
A) Downstairs on the right
B) Upstairs on the left
C) Upstairs on the right
D) Next to the kitchen

Q2. What time does the host family usually have dinner?
A) 6:00 PM
B) 6:30 PM
C) 7:00 PM
D) 7:30 PM

Q3. What should Emma do before going to bed?
A) Lock the door
B) Turn off the lights
C) Wash the dishes
D) Send a message to the host mother

Q4. What does the host mother say at the end?
A) “See you tomorrow!”
B) “Make yourself at home.”
C) “Enjoy your stay!”
D) “Have a good night!”


解答と解説

📝 答え合わせをして、しっかり理解しましょう!

✅ Q1. 正解: B) Upstairs on the left
👉 「It’s upstairs on the left.」と話している。AやCの選択肢は方向を変えた引っかけ。

✅ Q2. 正解: B) 6:30 PM
👉 「We usually eat at 6:30 PM.」と話している。AやCの選択肢は似た時間の引っかけ。

✅ Q3. 正解: B) Turn off the lights
👉 「We ask everyone to turn off the lights before going to bed.」と説明している。AやCの選択肢は他の家庭でのルールにありがちな引っかけ。

✅ Q4. 正解: B) “Make yourself at home.”
👉 「Make yourself at home.」と話している。AやDの選択肢は似た意味の表現を利用した引っかけ。


リスニングスクリプト

(A: ホストマザー, B: 留学生)

A: Welcome to our home, Emma! How was your flight?
B: Thank you! It was long, but I’m excited to be here.
A: I’m glad to hear that. Let me show you your room. It’s upstairs on the left.
B: Great! Oh, by the way, what time do you usually have dinner?
A: We usually eat at 6:30 PM. If you’re going to be late, just let me know.
B: Okay, I’ll remember that. Is there anything else I should know?
A: Yes, we ask everyone to turn off the lights before going to bed.
B: Got it! Thanks for letting me know.
A: No problem! Make yourself at home.
B: Thank you! I’m looking forward to getting to know everyone.
A: We’re happy to have you here, Emma!


まとめ

英検2級のリスニングでは、ホームステイでの会話や文化的なルールに関するやり取りも出題されることがあります。今回は、ホストファミリーとの初対面で必要な英語表現を学びました。今後も、より実践的な場面でのリスニング問題を扱っていきます!

スクリプトを音読したり、問題を解いた後にもう一度聞き直したりすることで、リスニング力を鍛えられます!次回も別のテーマでリスニング問題を用意しますので、お楽しみに!🎧✨