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留学生受け入れと日本の国際化

日本の大学入試は、留学生受け入れの観点からも重要な要素となっています。最近の動向では、国立大学の留学生向け授業料が自由化され、留学生の受け入れ環境が整備される方向に向かっています。これに伴い、留学生の増加や日本の大学の国際化が進むことが期待されますが、その背景には様々な課題や改革があります。

1.現状の課題

現在の日本の大学は、留学生の割合が他の先進国に比べて低いという課題があります。また、国立大学では留学生の受け入れ枠が限られており、その枠を拡大するための制度改革が求められています。さらに、企業や社会も留学生の受け入れに対する配慮やサポートが必要です。

2.改革への動き

国立大学の留学生向け授業料の自由化や、留学生の入学定員の柔軟化など、政府や文部科学省などが改革に向けた動きを見せています。これによって、大学入試や留学生受け入れの枠組みが変わる可能性があります。

3.対策としての取り組み

大学入試の小論文対策としては、以下の点に注意する必要があります。

(1)国際化への意識

留学生の受け入れや国際交流に対する意識を持ち、その重要性や将来の展望について考える。

(2)制度改革への理解

政府や大学の制度改革に関する理解を深め、その影響や必要性について論じる。

(3)留学生受け入れの重要性

留学生を受け入れることが日本の大学や社会に与える影響について考察し、その重要性を述べる。

(4)日本の魅力の再考

日本の魅力や留学先としての利点を再考し、留学生の受け入れ環境の改善や日本の国際化に寄与する方法について提案する。

4.結論

大学入試の小論文では、留学生受け入れや日本の国際化に関するテーマが取り上げられることが予想されます。これらのテーマについて深く考え、情報収集や議論を通じて自らの意見や提案を明確にすることが重要です。留学生の受け入れや国際化の推進に向けた取り組みが、日本の大学や社会の発展につながることを考えながら、小論文に取り組んでみましょう。

参考文献:日経新聞2024年4月10日社説「留学生に選ばれる大学めざせ」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD0985C0Z00C24A4000000

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未来の働き方を考える

 新年度の4月1日を迎え、多くの職場が新入社員を迎える中、今年の新入社員である「Z世代」は、従来の価値観とは異なる柔軟な働き方を求めています。企業においても、賃金アップだけではもはや人材を留めらず、自ら変革していくことが求められています。これは、大学入試においても重要なテーマであり、その視点から見た小論文・面接対策を考えてみましょう。

 Z世代は自己の成長につながる仕事かどうかを重視しています。そのため、大学入試の小論文や面接では、将来のキャリアや成長についての考えを問われる可能性が高いです。受験生は、自身の目指す将来像やそれに向けた具体的な計画、そしてその達成に向けた意欲や取り組み方について、明確に示すことが求められるでしょう。

 産業界では若手に対する成長の機会や失敗を許容する風土が重要視されています。これは、大学入試の際にも反映される可能性があります。受験生は、自らの失敗や挫折から学んだ経験や、それを乗り越えるための取り組みを通して、自己成長やリーダーシップ能力の向上をアピールすることが重要です。

 新しい働き方やキャリア選択の自由が重視される中、大学入試では受験生の個性や多様性が注目される傾向があります。受験生が自身のバックグラウンドや経験を通して、独自の視点や価値観を示すことが求められます。例えば、社会貢献活動や国際交流など、異なる分野での経験を通して培ったスキルや価値観を踏まえて、自己表現を行うことが重要です。

 企業が人的資本経営を進化させる必要性が強調されています。これは、大学入試においても受験生が自己の価値を認識し、それをどのように社会や組織に還元していくかを考える機会を与えられることを意味します。将来自身の能力や志向に合った企業や組織を選ぶ際に、その企業が人材をどのように評価し、活用しているかを理解し、それに基づいた選択を行っていくことが重要です。

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同性婚

説得力のある小論文を書くには、出題される分野の関連知識を積み重ねることが必要です。

本日のテーマは「同性婚」です。「同性婚」「LGBT」等の多様性ネタは小論文の課題でよく取り上げられるテーマであり、問われていることに対して、しっかりと自分の意見を展開することが重要です。

2024年3月20日の日経新聞社説「早急な議論を迫る同性婚判決」を取り上げます。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK189RO0Y4A310C2000000

記事の要点は以下の通りです:

 - 札幌高裁が同性婚を認めない民法などの規定を憲法違反と判断

 - 婚姻の自由、個人の尊厳、法の下の平等に反すると指摘

 - 24条1項の解釈を強調し、同性婚も含む自由な結びつきとして保障する初の判断

 - 同性カップルの社会的不利益とアイデンティティーの喪失感を強調

 - 社会の状況の変化(自治体のパートナーシップ制度や企業の取り組みの拡大、世論の変化)

 - 全国5地裁で6件の訴訟があり、地裁段階では「違憲」が2件、「違憲状態」が3件、「合憲」が1件

 - 判決は国に立法措置を促し、賠償請求は退けたが、真摯な議論と対応を急ぐよう求めた

 - 同性カップルの尊厳を保つための法整備の必要性を強調

 - 司法からのメッセージを重く受け止め、国会や政府で議論を急ぐべき

NHKが2021年3月に実施した「ジェンダーに関する世論調査」(https://www.nhk.or.jp/minplus/0029/topic023.html)によると、同性婚を認めることに「どちらかといえば賛成」を合わせた『賛成』は全体の約6割、「どちらかといえば反対」を合わせた『反対』は約4割であり、『賛成』が『反対』を上回りました。

同性婚に『賛成』の理由で最も多かったのは「誰にでも平等に結婚する権利があるから」が8割近く、次いで「愛しあっていればよいと思うから」、そして「海外でも認められているから」でした。

一方、反対の理由としては、「子どもが生まれず少子化が進むから」と「結婚は男女ですべきものだから」が、いずれも36%、次いで「伝統的な家族のあり方が崩れるから」24%でした。

同性婚に関する議論は、社会的な変化や個人の尊厳を重視する視点から進んでいます。日本の司法が同性婚に関する判断を促し、世論も賛成派が優勢であることから、政府や国会においても議論を進める必要があります。同性婚を支持する主な理由は平等な権利と愛に基づきますが、一方で反対派は伝統や少子化への懸念を示しています。

結論として、多様性を尊重し、同性カップルの尊厳を保つために法整備を進めることが重要であると言えます。

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夫婦別姓

説得力のある小論文を書くには、出題される分野の関連知識を積み重ねることが必要です。

本日のテーマは「夫婦別姓」です。夫婦別姓に関する議論は、社会的な意義や法的な観点から複雑な問題です。

2024年3月8日の朝日新聞社説「別姓選べる社会 いい加減答え出す時だ」を取り上げます。

https://www.asahi.com/articles/DA3S15881517.html

記事の要点は以下の通りです:

1. 女性が結婚後に改姓することには不平等や困難が伴う。

2. 選択的夫婦別姓制度の導入が求められており、1996年に答申されたものの、国会での議論が進まず、28年が経過している。

3. 最高裁も社会や意識の変化を考慮し、国会に議論を促している。

4. 経団連なども選択的夫婦別姓制度の導入を求めており、旧姓の通称使用の限界が示されている。

5. 別姓制度は選択肢を増やすものであり強制ではない。

6. 自民党は選択的夫婦別姓制度に後ろ向きであるが、党内にも賛成派が存在し、首相もかつては賛成の立場であった。

7. 多様性が尊重される社会を実現するために、国会での議論が必要である。

小論文で夫婦別姓について論じる際には、賛成派と反対派の意見をバランスよく取り入れることが重要です。賛成派は、個々の選択肢を尊重し、社会の多様性を促進すると主張します。一方で、反対派は家族制度や社会秩序の安定性を懸念し、一貫した姓の重要性を強調します。

自らの意見を述べる際には、両者の主張を冷静に比較し、その上で自己の考えを論理的かつ明確に示すことが求められます。それによって、より説得力のある小論文を書くことができるでしょう。

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医師の偏在

説得力のある小論文を書くには、出題される分野の関連知識を積み重ねることが必要です。

本日のテーマは「医師の偏在」です。2024年3月12日の日経新聞社説「医師の偏在ならす強力な政策を今こそ」を取り上げます。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD065880W4A300C2000000

記事の要点は以下の通りです:

– 現在の医学部定員を維持すると将来的に医師過剰になる

– 24年度の医学部定員は約9400人で過去最多水準

– 医師総数は08年の約28万人から34万人に増加、29年には約36万人になり需給が均衡する見込み

– 一方で、外科や救急科、産科などで医師不足が深刻、地域による医師不足も顕著

– 医師の長時間労働を抑えるための対応が必要

– 外科や救急科を避け都市を希望する医師が多く、医師の配置が偏っている。

– 医師の偏在を是正する実効性のある施策が必要

– 医師不足地域に誘導するシーリング制度を導入してきたが、偏在是正の決め手になっていない

– 医師の報酬は公的な資金で支えられており、公益の観点から対策を検討すべき

数年前に発行された市販の看護系小論文の参考書には、諸外国に比べ日本の医師数の絶対数が少ないことが述べられていますが、ここ数年で大きく状況は変わりつつあります。医師不足に関連する問題が出題された場合は、「医師が不足しているから、ともかく医学部の定員を増やすべきだ!」等の短絡的な論述は避け、「医師不足の原因は特定の診療科、地方への偏在であり、政府が公益の観点から対策を検討すべきた。」等の論述に展開する必要があります。

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男女格差

説得力のある小論文を書くには、出題される分野の関連知識を積み重ねることが必要です。

本日のテーマは「男女格差」です。2024年2月26日の日経新聞「30年後の行動を変えた男女共修の教育 山口慎太郎氏」を取り上げます。(残念ながら会員限定記事です。)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD133MK0T10C24A2000000

記事の要点は以下の通りです:

1. 大人の行動変容は難しい:

– 大人は自らの持つ価値観や行動パターンが強固であり、新しい価値観や行動を受け入れることが難しい。

– ダイバーシティ研修などの取り組みは、大人の行動変容には効果が限定的であることが実証研究から明らかになっている。

2. 子どもへの教育の影響力は大きい:

– 明治大学の研究によれば、教育の内容が変化することで、子どもの行動に大きな影響を与えることが示されている。

– 男女共修化により、男女間の行動に大きな違いが見られるようになった。

3. 教育は社会変革をもたらすために重要:

– 教育は社会の変革をもたらす力を持っており、ジェンダーバイアスの排除や多様性の尊重を教えることが重要である。

– 教育はすぐに効果が現れるわけではないが、ゆっくりとしかし確実に社会を変えていく。

4. 教育現場に残るジェンダーバイアス:

– 教育現場にはまだジェンダーバイアスが残っており、女性が算数が苦手であるなどの思い込みが存在する。

– 教員や親が積極的にジェンダー平等や多様性の尊重を教えることが必要である。

私が中学生の頃、男子は「技術」、女子は「家庭科」を学ぶことが一般的でした。しかし、最近では「リケジョ」や「弁当男子」といった言葉が生まれるなど、性別役割にとらわれない若者が増えています。それでも、これらの言葉が生まれること自体、社会に無意識の性別役割分担意識が根付いていることを示しています。日本では、就業者の44.5%が女性である一方で、女性管理職の割合はわずか13.3%にとどまり、他の国々と比較しても低い水準です。このような数字からも、女性が組織内でのリーダーシップポジションに就くことが依然として難しい状況が窺えます。

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r03/zentai/html/honpen/b1_s02_02.html

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生物多様性

説得力のある小論文を書くには、出題される分野の関連知識を積み重ねることが必要です。

本日は各学部で頻出のテーマ「環境問題」に関連して、2023年4月24日の日経新聞社説「生物多様性保全も経営課題に」を取り上げます。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD185BW0Y3A410C2000000

記事の要点は以下の通りです:

– 「ネーチャーポジティブ」は生物多様性の悪化をくい止めて回復させる考え方であり、国内での認知度は低いが世界的な潮流になりつつある。

– 「ネーチャーポジティブ経済連盟」がG7の枠組みとして発足し、政府と経済団体が協力して生物多様性の保全に取り組む。

– 経済活動には自然の恵みが欠かせず、多くの産業が動植物や水資源を利用している。

– 人間活動の影響で多くの生物が絶滅しており、生態系が崩れると回復が難しい。

– 企業は自社の活動が生態系にどれだけ依存しているか把握し、生物多様性に関するリスク情報を開示すべきである。

– 多くの金融機関や投資家が生物多様性の取り組みに注目しており、企業は経営リスクの低減につながると認識すべき。

– 日本でも積水ハウスなどの先進事例があり、企業が保有する森林や緑地の保全や生物多様性の回復を目指す取り組みが必要であり、政府はその促進を政策的に支援すべきである。

環境関連の小論文の課題では、3R(Reduce, Reuse, Recycle)に関して記述することが定番ですが、企業による積極的な環境保全の取り組みについても知識をストックし、小論文に深みを持たせましょう。

3R(https://www.env.go.jp/recycle/3r/campaign/campain.html)

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AI

説得力のある小論文を書くには、出題される分野の関連知識を積み重ねることが必要です。本日のテーマは、各学部で頻出のテーマ「AI」です。

みなさんはAIに対してどんなイメージがありますか?

– 要望を入れるだけでレポートを書いてくれる。

– AIが人間の知能を超えて、近い将来人類対AIの戦争になる。

– ん、AI?アクアとルビーの母親、B小町のリーダー?等々

AIの現状とメリット・課題を正しく理解し、AIに対する自分なりの考えをまとめておきましょう。

AI関連の記事を2本取り上げます。

まず最初の記事は、2024年1月9日の日経新聞社説「生成AIは特徴を生かし上手に使おう」です。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK0543O0V00C24A1000000

記事の要点は以下の通りです:

– 米国のオープンAIが2022年11月末に公開した対話型生成AI「ChatGPT」が、わずか1年余りで職場や個人生活に急速に浸透している。

– 生成AIは事務作業の効率化などのメリットがあるが、有害情報の拡散や権利侵害などのリスクも存在するため、政府や国際社会のルール整備が重要。

– 日本でも生成AI時代の著作権保護が課題となっている。

– 利用者自身も生成AIの特徴を理解し、適切に利用する必要がある。

– 現状の言語生成AIには得手不得手があり、事実関係の正確性や論理の理解に課題がある。

– 生成AIは未熟な技術であり、あくまで人間の補助として活用すべきである。

次の記事は、2024年2月4日の日経新聞社説「AI時代の競争に入った米巨大IT企業」です。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK024PQ0S4A200C2000000

記事の要点は以下の通りです:

– 2023年10〜12月期の決算で、マイクロソフトは18%増収で過去最高を記録し、AI関連事業の成功が際立った。

– 日本の少子高齢化が進む中、生産性向上が急務であり、AIの効果的な活用により社会問題の解決と新市場の開拓が可能となる。

– 自動運転やロボット技術による物流効率化や省力化などが、日本の国際競争力向上につながる可能性がある。

– AI市場はまだ成長段階であり、アプリやサービスの応用が今後増える見通し。

– 巨大IT企業のクラウドコンピューティング市場支配力が増す中、規制当局の監視が必要とされている。

上記、2本の記事より、AIのメリットとしては、事務作業の効率化や少子高齢化の問題への解決手段が挙げられています。一方、デメリット・課題としては、著作権等の法的な課題、事実関係の正確性や論理の理解に対する課題、巨大IT企業による経済的寡占が挙げられています。

受験する学部の視点で、AIに対する知識をストックしていきましょう。

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介護職員不足

説得力のある小論文を書くには、出題される分野の関連知識を積み重ねることが必要です。高校3年に進級したら、早めに知識を蓄え始めましょう。ここでは毎回新聞記事を取り上げ、小論文に活用できるポイントを抽出していきます。今日の記事は、2024年1月27日の日経新聞社説「報酬改定をテコに介護の強靱化を急げ」です。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK255R30V20C24A1000000

記事の要点は以下の通りです:

1. 2024年度の介護報酬改定が決定。

2. 職員の処遇改善が重視されているが、人材流出の危機的状況は依然として不透明。

3. 厚労省は報酬改定で介護職員の平均月収を24年度に約7500円、25年度に約6000円増加させる見込み。

4.事業者は報酬増額だけでなく、経営改革を行い、賃上げを実現すべき。

5.テクノロジーの活用や経営規模の拡大を推進し、業務効率化を図る必要がある。

6. 介護の経営規模の拡大や連携・統合を促進し、運営コストを低減すべき。

7. 介護報酬の増額は介護保険料の引き上げにつながるため、制度の持続性を高める改革も必要。

8. 負担と給付の見直しを行い、負担能力を考慮した制度改革が求められる。

小論文の課題で、例えば、以下の課題が出題された場合、どう料理しますか?

「少子高齢化に伴い、将来ますます介護職員不足が深刻化する。それに対するあなたの対策案を600字以内で述べよ。」

この課題に対して、「介護職員の処遇を改善すべきだ!」的な論述をだらだら展開しても、薄っぺらい小論文にしかなりません。それに対して、経営改革、テクノロジーの活用、経営規模の拡大、業務効率化等の知識が頭の中の引き出しにストックされていれば、力強い説得力のある小論文が書けます。

入試本番に向け、親御さんにも協力してもらい、ニュースや新聞記事で関連知識をストックしていきましょう。