Categories
ブログ 英検対策 英検2級対策

【英検2級対策】第4回:文法ミスを防ぐ!よくある間違いと対策

はじめに

英検2級の英作文で高得点を取るためには、文法の正確さが必須条件です。第1回では要約問題の攻略法、第2回では意見文の書き方と構成、第3回では語彙力アップのための表現集を解説しました。今回は文法ミスを防ぐための対策にフォーカスします。

どれだけ内容が優れていても、基本的な文法ミスがあると大きく減点されてしまいます。特に英検2級では、高校レベルの文法事項が適切に使えることが評価のポイントになります。この記事では、英作文でよく見られる文法ミスと、その対策を具体的に解説します。

文法ミスが与える影響

英検2級の採点基準では、「語彙・文法の正確さ」が重要な評価項目となっています。文法ミスがあると、以下のようなデメリットが生じます:

  • 読み手に意図が正確に伝わらない
  • 全体的な説得力が低下する
  • 内容が良くても大幅な減点につながる
  • 文章の完成度が低く見える
  • 英語の基礎力不足と判断される

一方、文法的に正確な文章には、以下のようなメリットがあります:

  • 伝えたい内容が明確に伝わる
  • 文章全体の印象が良くなる
  • 採点者からの信頼性が高まる
  • 高得点につながる
  • 自信を持って書くことができる

よくある5つの文法ミスとその対策

ミス1:時制の不一致と混在

時制の使い分けは、英作文で最もよく見られるミスの一つです。特に、一つの文章の中で過去形と現在形が混在してしまうケースが多いです。

具体例

誤: The author discussed the importance of exercise and explains why it is beneficial.
正: The author discusses the importance of exercise and explains why it is beneficial.
または
正: The author discussed the importance of exercise and explained why it was beneficial.

対策

  1. 要約文では基本的に現在形を使う
  2. 意見文でも基本は現在形(一般論・事実・習慣)
  3. 過去の出来事や経験を述べる場合のみ過去形を使う
  4. 文章全体の時制を最初に決めておく
  5. 見直しの際に時制の一貫性をチェックする

ミス2:主語と動詞の不一致

主語と動詞の数の一致は基本ですが、うっかりミスが起こりやすい文法事項です。

具体例

誤: The number of students who uses smartphones are increasing.
正: The number of students who use smartphones is increasing.

対策

  1. 主語が複数形なら動詞も複数形、主語が単数形なら動詞も単数形を使う
  2. The number of… は単数扱い、A number of… は複数扱い
  3. Each, every, anyone, somebody などの後は単数動詞を使う
  4. People, children, men などの複数形には注意する
  5. 主語と動詞が離れている場合は特に注意する

ミス3:冠詞の誤用または欠落

冠詞(a, an, the)の使い方は、日本人学習者にとって特に難しい文法事項です。

具体例

誤: Internet has changed way we communicate.
正: The Internet has changed the way we communicate.

対策

  1. 初めて言及する可算名詞単数形には a/an を付ける
  2. 特定のものを指す場合は the を付ける
  3. 抽象概念や一般的な複数形には冠詞を付けない
  4. 固有名詞には通常冠詞を付けない(例外あり)
  5. 「〜の中で最も」という表現では最上級の前に the を付ける

ミス4:前置詞の誤用

英語の前置詞は使い方が多様で、日本語とは対応関係が複雑なため、誤用が生じやすいです。

具体例

誤: Students depend to their teachers for advice.
正: Students depend on their teachers for advice.

誤: I’m interested about environmental issues.
正: I’m interested in environmental issues.

対策

  1. 前置詞と動詞・形容詞の組み合わせを熟語として覚える
    • depend on(〜に頼る)
    • consist of(〜から成る)
    • participate in(〜に参加する)
    • be interested in(〜に興味がある)
    • be good at(〜が得意である)
  2. 時・場所を表す前置詞の基本的な使い方を確認する
    • in(広い範囲・期間): in Japan, in summer
    • on(接している面・特定の日): on the desk, on Monday
    • at(点・具体的な時間): at school, at 3 o’clock
  3. よく間違える前置詞の組み合わせをリスト化して暗記する
  4. 例文と一緒に覚える

ミス5:関係詞の誤用

関係代名詞(who, which, that など)や関係副詞(when, where, why など)の使い方も、ミスが起こりやすい文法事項です。

具体例

誤: This is the reason because I disagree.
正: This is the reason why I disagree.

誤: People which live in cities tend to be busy.
正: People who live in cities tend to be busy.

対策

  1. 関係代名詞の基本的な使い分けを確認する
    • who: 人に使う
    • which: モノに使う
    • that: 人にもモノにも使える
  2. 関係副詞の使い方を理解する
    • when: 時を表す名詞(time, day など)の後
    • where: 場所を表す名詞(place, city など)の後
    • why: 理由を表す名詞(reason など)の後
  3. 必要な場合と省略できる場合を区別する
    • 目的語を修飾する場合は省略可能
    • 主語を修飾する場合は省略不可

自己チェックリストで文法ミスを防ぐ

英作文を書いた後、以下のチェックリストを使って文法ミスがないか確認しましょう。

文法チェックリスト

  1. 時制は一貫していますか?
    • 全体を通して適切な時制を使っているか
    • 時制の混在がないか
  2. 主語と動詞は一致していますか?
    • 主語が単数なら動詞も単数形、主語が複数なら動詞も複数形
    • 主語が複合の場合の取り扱いは正しいか
  3. 冠詞は適切に使われていますか?
    • 可算名詞単数形には a/an または the
    • 特定のものを指す場合は the
    • 一般的な複数形や抽象名詞には冠詞なし
  4. 前置詞は正しく使われていますか?
    • 動詞・形容詞との組み合わせは正しいか
    • 時間・場所の前置詞は適切か
  5. 関係詞は適切に使われていますか?
    • 先行詞に合わせた関係詞を使っているか
    • 不必要な関係詞がないか
  6. 接続詞は効果的に使われていますか?
    • 適切な接続詞で文と文をつないでいるか
    • 重複する接続詞がないか
  7. 代名詞は明確に何を指しているか分かりますか?
    • 指示代名詞(this, that, these, those)が何を指すか明確か
    • 人称代名詞の性・数は適切か

文法ミスを防ぐための5つの実践法

実践1:高頻度で間違える文法項目をリストアップする

自分がよく間違える文法事項をリストアップし、特に注意して見直すようにしましょう。個人によって弱点は異なりますので、自分だけのチェックリストを作ることが重要です。

実践2:モデル英作文の文法構造を分析する

英検の過去問や参考書の模範解答を、文法的な観点から分析してみましょう。特に、複雑な文構造や、自分が苦手とする文法項目がどのように使われているかに注目します。

実践3:短い英文を正確に書く練習をする

いきなり長い英作文を書くのではなく、まずは短い英文を文法的に正確に書く練習をしましょう。1文ずつ丁寧に書いて、基本的な文法ミスを減らす習慣をつけることが大切です。

実践4:英作文の添削を受ける

できれば英語教師や英語が堪能な人に添削してもらいましょう。自分では気づかない文法ミスを指摘してもらうことで、弱点を把握することができます。オンラインの添削サービスを利用するのも良い方法です。

実践5:文法書を参照する習慣をつける

文法に自信がない場合や、迷った場合は、すぐに文法書や参考書で確認する習慣をつけましょう。推測で書くのではなく、確認してから書くことが文法ミスを減らす近道です。

文法ミスを修正した例文比較

例文比較1:時制の不一致

修正前: Currently, many students used smartphones in class. Teachers are worried about this trend because it affected students’ concentration.

修正後: Currently, many students use smartphones in class. Teachers are worried about this trend because it affects students’ concentration.

解説: 現在の状況を述べているため、全体を現在形で統一しました。

例文比較2:主語と動詞の不一致

修正前: The majority of teenagers spends too much time online. Social media have a strong influence on them.

修正後: The majority of teenagers spend too much time online. Social media has a strong influence on them.

解説: “The majority of teenagers” は複数の意味なので動詞は “spend”、”Social media” は単数扱いなので “has” が正しいです。

例文比較3:冠詞の誤用

修正前: Internet has changed society in many ways. It has given people opportunity to connect with others across world.

修正後: The Internet has changed society in many ways. It has given people the opportunity to connect with others across the world.

解説: “Internet” には定冠詞 “the” が必要で、”opportunity”(可算名詞で特定のもの)と “world”(特定の世界)にも “the” が必要です。

例文比較4:前置詞の誤用

修正前: I’m interested about environmental issues. We should all participate to recycling activities.

修正後: I’m interested in environmental issues. We should all participate in recycling activities.

解説: “interested in”、”participate in” が正しい前置詞の組み合わせです。

例文比較5:関係詞の誤用

修正前: This is the book what I read last month. The city which I was born is very beautiful.

修正後: This is the book that/which I read last month. The city where I was born is very beautiful.

解説: モノを指す関係代名詞は “that” または “which”、場所を表す “city” の後には関係副詞 “where” が適切です。

まとめ

英検2級の英作文で高得点を取るためには、文法ミスを減らすことが非常に重要です。特に以下の点に注意しましょう:

  1. 時制の一貫性を保つ
  2. 主語と動詞の一致に気をつける
  3. 冠詞を適切に使用する
  4. 前置詞の使い方を確認する
  5. 関係詞を正しく選択する

文法ミスを防ぐためには、自分の弱点を知り、計画的に対策することが大切です。チェックリストを活用し、基本的な文法ルールを確認しながら英作文を書く習慣をつけましょう。

また、完璧を目指すあまり英作文を書くことを避けるのではなく、積極的に書いて間違いから学ぶという姿勢も大切です。文法力は単に知識を蓄えるだけでなく、実際に使うことで上達します。

次回の第5回では、「時間配分と解答テクニック」について解説します。本番の試験で実力を最大限に発揮するための時間の使い方や、効率的な解答方法をお伝えします。


Categories
TOEIC対策講座 ブログ

TOEIC攻略ステップアップガイド Part5:動名詞・不定詞・分詞 – ビジネス英語の幅を広げる

ビジネス英語を強化するTOEIC攻略ステップアップガイドの第5回は「動名詞・不定詞・分詞:ビジネス英語の幅を広げる」です。これらの文法要素は英語表現の幅を広げ、より洗練されたビジネスコミュニケーションを可能にします。今回は、TOEIC頻出の動名詞・不定詞・分詞の使い方を理解し、ビジネスシーンでの応用方法を解説します。

1. 動名詞・不定詞・分詞とは

動名詞(~ing形)、不定詞(to + 動詞の原形)、分詞(現在分詞と過去分詞)は、いずれも動詞から派生した形で、様々な役割を果たします。これらは準動詞(verbals)とも呼ばれ、英語での表現の幅を広げる重要な要素です。

準動詞の種類形式主な機能例文
動名詞動詞 + ing名詞的働きReading business reports is essential for managers.
不定詞to + 動詞の原形名詞・形容詞・副詞的働きWe need to prepare for the meeting.
現在分詞動詞 + ing形容詞的働き・進行形・分詞構文The growing market presents new opportunities.
過去分詞動詞の過去分詞形形容詞的働き・受動態・完了形The completed project was presented yesterday.

2. 動名詞の役割と使い方

動名詞は動詞に「-ing」をつけた形で、文中では名詞として機能します。TOEICでは動名詞と不定詞の使い分けが頻出問題となります。

動名詞の主な用法

  1. 主語として:文の主語になる
    • Meeting deadlines is crucial in business.
    • Analyzing market trends helps us make better decisions.
  2. 目的語として:特定の動詞の後に続く
    • We consider expanding our business overseas.
    • The team suggested implementing a new system.
  3. 前置詞の後に:前置詞の後には動名詞が来る
    • I’m interested in joining the project team.
    • Thank you for attending today’s meeting.

動名詞を好む主な動詞

動名詞を目的語にとる主な動詞:
avoid, consider, delay, deny, discuss, enjoy, finish, keep, mind, miss, postpone, practice, quit, recommend, risk, suggest, understand

例文:
– Please avoid sending confidential information via email.
– The committee discussed implementing the new policy next month.
– We recommend reviewing the contract before signing it.

3. 不定詞の役割と使い方

不定詞は「to + 動詞の原形」の形で、名詞的・形容詞的・副詞的用法があります。目的や意図を表すことが多く、ビジネス英語では頻繁に使われます。

不定詞の主な用法

  1. 名詞的用法:主語・補語・目的語として
    • To succeed in this industry requires innovation. (主語)
    • Our goal is to increase sales by 20%. (補語)
    • We plan to launch the product next month. (目的語)
  2. 形容詞的用法:名詞を修飾
    • Do you have any documents to share with the team?
    • She is the right person to lead this project.
  3. 副詞的用法:目的・理由・結果を表す
    • I called the client to discuss the proposal.
    • We worked overtime to meet the deadline.

不定詞を好む主な動詞

不定詞を目的語にとる主な動詞:
agree, decide, expect, hope, learn, need, offer, plan, pretend, promise, refuse, want, wish

例文:
– The company decided to invest in new technology.
– We hope to expand our market share this year.
– She offered to help with the presentation.

4. 分詞の役割と使い方

分詞には現在分詞(-ing形)と過去分詞(-ed, -en等)があり、主に形容詞として機能します。また、分詞構文として文を簡潔にまとめる役割も果たします。

現在分詞の主な用法

  1. 形容詞的用法:進行中・能動的な意味を表す
    • The growing company is recruiting new staff.
    • We received an email containing important information.
  2. 分詞構文:文を簡潔に表現
    • Looking at the data, we can see a positive trend.
    • Having finished the report, I sent it to the client.

過去分詞の主な用法

  1. 形容詞的用法:完了・受動的な意味を表す
    • The completed project exceeded our expectations.
    • The revised budget was approved yesterday.
  2. 分詞構文:受動的な状況を簡潔に表現
    • Faced with a difficult decision, the manager consulted his team.
    • Given the current situation, we need to reconsider our strategy.

現在分詞と過去分詞の使い分け

現在分詞 vs 過去分詞:

  • 現在分詞:「〜している」(能動的・進行中)
    • an interesting presentation(興味深い=興味を起こさせる)
    • a developing country(発展途上の=発展している)
  • 過去分詞:「〜された」(受動的・完了)
    • an interested audience(興味を持った=興味を起こされた)
    • a developed country(先進国=発展した)

5. TOEICでよく出る問題パターン

TOEICでは、動名詞・不定詞・分詞に関する問題が頻出します。特に以下のようなパターンに注意が必要です。

動名詞と不定詞の使い分け

問題例1:
The director postponed _____ the new project until next quarter.
(A) launch (B) to launch (C) launching (D) launched

解説: postpone は「〜を延期する」という意味で、目的語には動名詞を取ります。したがって、正解は (C) launching です。

問題例2:
The team decided _____ the meeting to allow more preparation time.
(A) reschedule (B) rescheduling (C) to reschedule (D) reschedules

解説: decide は「〜することを決める」という意味で、目的語には不定詞を取ります。したがって、正解は (C) to reschedule です。

分詞の用法

問題例3:
_____ by the positive feedback, the team decided to move forward with the project.
(A) Encouraging (B) Encouraged (C) To encourage (D) Encourage

解説: この文では「ポジティブなフィードバックに励まされて」という受動的な意味が必要なので、過去分詞が適切です。したがって、正解は (B) Encouraged です。

問題例4:
The employees _____ in the lobby are waiting for the company president.
(A) gathering (B) gathered (C) to gather (D) gather

解説: この文では「ロビーに集まっている従業員」という進行中の状態を表す必要があるので、現在分詞が適切です。したがって、正解は (A) gathering です。

6. ビジネスシーンでの実践的活用法

動名詞・不定詞・分詞はビジネス英語でよく使われる表現の基礎となります。状況に応じた適切な使い方を見ていきましょう。

メールでの表現

動名詞を使った表現:
– Thank you for taking the time to meet with us yesterday.
– I appreciate your promptly responding to our inquiry.
– Would you mind forwarding this email to your team?

不定詞を使った表現:
– I am writing to confirm our meeting next week.
– We would like to invite you to our annual conference.
– Please feel free to contact me if you have any questions.

分詞を使った表現:
Attached is the report you requested. (過去分詞)
Regarding your request, we will provide the information soon. (現在分詞)
Having reviewed the proposal, we suggest a few changes. (分詞構文)

プレゼンテーションでの表現

動名詞を使った表現:
Increasing our market share is our top priority this year.
– Our strategy involves expanding into new territories.
– We suggest implementing these changes gradually.

不定詞を使った表現:
– Our goal is to achieve 15% growth by next quarter.
– We plan to introduce three new products this year.
– The next step is to evaluate the results of our campaign.

分詞を使った表現:
Looking at these numbers, we can see significant improvement. (分詞構文)
– The updated forecast shows promising results. (過去分詞)
– We have some exciting news to share with you today. (現在分詞)

会議やディスカッションでの表現

動名詞を使った表現:
– Have you considered outsourcing this part of the project?
Reducing costs while maintaining quality is our challenge.
– I suggest exploring other options before making a decision.

不定詞を使った表現:
– We need to address these issues immediately.
– I’d like to propose an alternative solution.
– The team was able to complete the project ahead of schedule.

分詞を使った表現:
Based on the feedback received, we need to make some adjustments. (過去分詞句)
Considering all factors, this seems to be the best approach. (分詞構文)
– The growing demand for our services requires additional resources. (現在分詞)

7. TOEIC得点アップのための攻略法

動名詞・不定詞・分詞の知識を活かしてTOEICのスコアを上げるには、以下の方法が効果的です。

  1. よく使われる動詞のパターンを覚える:動名詞を取る動詞、不定詞を取る動詞、両方取れる動詞をリストアップしておきましょう。
  2. 前置詞の後には動名詞:前置詞の後には必ず動名詞が来ることを覚えておきましょう。
  3. 形容詞的用法の見分け方:名詞を修飾している場合、現在分詞か過去分詞か、その意味から適切なものを選びましょう。
  4. 分詞構文のパターンを理解する:時制や意味関係(原因・結果・同時・条件など)を考慮して適切な分詞を選びましょう。
  5. 熟語表現を丸ごと覚える:look forward to ~ing、be used to ~ing、be interested in ~ing などの熟語表現は丸ごと覚えておくと便利です。

8. 今日から始める準動詞マスターのためのアクション

準動詞強化のための3つのアクション

  1. 動名詞・不定詞リストの作成:よく使う動詞とその後に来る形(動名詞か不定詞か)をノートにまとめ、毎日確認しましょう。
  2. 分詞形容詞の置き換え練習:「〜している」「〜された」という表現を分詞を使って言い換える練習をしましょう。
  3. ビジネスメール分析:受信したビジネスメールで使われている動名詞・不定詞・分詞を探し、その使い方を学びましょう。

まとめ

動名詞・不定詞・分詞は英語表現の幅を広げる重要な文法要素です。これらを適切に使いこなすことで、より洗練されたビジネス英語でコミュニケーションができるようになります。また、TOEICでも頻出の問題領域なので、しっかりと理解しておくことがスコアアップにつながります。

次回は「比較表現を使いこなす:プレゼンのための表現力」をテーマに、効果的な比較表現について解説します。お楽しみに!

Categories
ブログ 小論文対策 小論文攻略法

高校生のための小論文攻略法 Part21:「持続可能な観光(サステナブルツーリズム)」

こんにちは!あんちもです。今回のテーマは「持続可能な観光(サステナブルツーリズム)」です。観光は地域経済を活性化させる重要な産業ですが、近年はオーバーツーリズム(観光過剰)による環境破壊や文化の商業化など様々な問題も生じています。このテーマは SDGs(持続可能な開発目標)とも深く関わり、入試でも取り上げられることが増えているトピックです。

テーマの背景

観光産業をめぐる状況は近年大きく変化しています。

  • コロナ禍前の2019年には世界で14億人が国際観光に参加し、日本でも訪日外国人が3,188万人に達した
  • 一部の観光地では観光客の集中による環境悪化、生活環境の変化、文化の商業化などが問題に
  • コロナ禍で観光客が減少した地域では、観光に依存した経済の脆弱性が露呈した
  • 回復期の現在、量より質を重視する「サステナブルツーリズム」への注目が高まっている
  • SDGs目標12「つくる責任・つかう責任」の観点からも持続可能な観光が重視されている

持続可能な観光(サステナブルツーリズム)とは、環境を保全し、地域社会の文化や生活を尊重しながら、長期的に経済的利益をもたらす観光のあり方を指します。

日常生活での例

皆さんの身近な生活の中にも、持続可能な観光に関わる場面はたくさんあります。

  • 地元の観光地での混雑やゴミ問題
  • 修学旅行や家族旅行での環境に配慮した施設の選択
  • 地方の伝統工芸や食文化を体験するワークショップ
  • SNSの影響で人気になった観光スポットの変化
  • 地域の祭りや伝統行事が観光資源として注目される現象

小論文で使える視点

このテーマについて小論文を書く際には、以下のような視点が有効です。

1. 環境保全の視点

観光が自然環境に与える影響と、それを最小限に抑えるための取り組みについて考察する視点です。例えば、環境負荷の少ない交通手段の推進、ゴミ削減、自然資源の保護などが含まれます。

2. 地域社会との共生の視点

観光が地域住民の生活や文化に与える影響と、住民と観光客が共に満足できる観光のあり方を考える視点です。地域コミュニティの参画、文化の尊重、観光収益の公平な分配などが重要な要素となります。

3. 経済的持続可能性の視点

観光産業が長期的に地域経済に貢献するための方策について考察する視点です。季節変動の緩和、観光関連の雇用の質の向上、地域産業との連携などが含まれます。

4. 新しい観光のあり方の視点

マスツーリズム(大量観光)に代わる新しい観光の形態について考察する視点です。エコツーリズム、グリーンツーリズム、文化体験型観光など、より持続可能な観光モデルについて論じることができます。

小論文を書く際のポイント

問いの分析

「持続可能な観光」というテーマで出題される際には、以下のような問いの形式が考えられます。

  1. 「オーバーツーリズム問題の解決策について論じなさい」
  2. 「地域の文化や環境を守りながら観光を発展させるためにはどうすべきか」
  3. 「これからの時代の望ましい観光のあり方について自身の考えを述べなさい」

問いをしっかり分析し、求められている内容に合わせて論を展開しましょう。

構成のポイント

小論文の構成例としては、以下のような流れが考えられます。

  • 序論:観光産業の現状と課題、持続可能な観光の重要性
  • 本論①:環境面での課題と解決策(例:オーバーツーリズム対策、環境保全)
  • 本論②:社会・文化面での課題と解決策(例:地域社会との共生、文化の尊重)
  • 本論③:経済面での課題と解決策(例:地域経済への貢献、産業構造の多様化)
  • 結論:持続可能な観光の実現に向けた展望と自分の考え

具体例の活用

抽象的な議論だけでなく、具体的な事例や数字を盛り込むことで説得力が増します。

  • 国内外のサステナブルツーリズムの成功事例
  • 観光公害に悩む地域の具体的な問題と対策
  • 観光客数や観光収入などの統計データ
  • 自分自身の旅行経験や地元の観光に関する見聞

小論文の実例

では、実際に「持続可能な観光の実現に向けて必要な取り組みについて論じなさい」という問いに対する小論文の例を見てみましょう。


持続可能な観光の実現に向けて

近年、観光は世界各地で重要な産業となっているが、観光客の急増による環境破壊や地域社会への悪影響など、「オーバーツーリズム」と呼ばれる問題も顕在化している。日本でも京都や白川郷など一部の観光地で混雑や住民生活への支障が報告されている。本稿では、環境・社会・経済の三側面から持続可能な観光の実現に向けた取り組みについて論じる。

まず、環境面での取り組みが重要である。沖縄県の竹富島では観光客増加に伴う水不足や廃棄物問題が発生している。こうした問題に対しては、観光客数の制限や環境税の導入など、環境容量を考慮した措置が効果的だ。イタリアのベネチアでは観光税を導入し、環境保全の財源確保を行っている。また、エコツーリズム認証制度を通じて環境に配慮した観光を促進することも有効である。

次に、社会・文化面での持続可能性確保が必要だ。観光地化による「文化の商品化」を防ぐため、地域住民が主体となる「コミュニティベース観光」の推進が重要である。長野県飯田市では、地域住民が運営する農家民泊を通じて、本物の農村文化体験を提供している。このように、地域文化を尊重し、住民と観光客の交流を促進することで、文化継承と相互理解が進む。

さらに、経済面での持続可能性も課題である。観光収入が地域外に流出する問題に対しては、地産地消の推進や観光と地域産業の連携強化が効果的だ。徳島県上勝町では地域資源を活用した「葉っぱビジネス」が観光と結びつき、高齢者の雇用創出にも貢献している。また、オフシーズンのイベント開催で季節変動を緩和する取り組みも重要である。

これらを統合的に推進するには、行政、観光事業者、地域住民、観光客の協働が不可欠だ。京都市では「市民の暮らしと観光の調和」を理念とした政策を展開し、混雑対策や分散観光を推進している。

持続可能な観光の実現には、私たち一人ひとりの意識と行動の変革も求められる。環境を守り、文化を尊重し、地域経済に貢献する「責任ある旅行者」として行動することが、美しい自然と豊かな文化を次世代に継承するために不可欠である。


書き方のポイント解説

この小論文の特徴を解説します。

1. 序論での問題提起

冒頭で「オーバーツーリズム」の問題を提起し、持続可能な観光の必要性を明確にしています。

2. 三側面からの分析

環境、社会・文化、経済の三側面から持続可能な観光について分析し、バランスのとれた視点を示しています。

3. 具体例の効果的な活用

竹富島、ベネチア、飯田市、上勝町、京都市など具体的な事例を挙げ、説得力を高めています。

4. 解決策の提示

問題点だけでなく、環境税、コミュニティベース観光、地産地消の推進など具体的な解決策も提示しています。

5. 自分自身の経験と考え

最後に自分自身の旅行での心がけや考えを述べ、当事者意識と主体性を示しています。

実践アドバイス

小論文対策として、以下のことを日頃から心がけましょう。

  1. 情報収集: 観光に関するニュースや統計データ、SDGsと観光の関連などについて情報を集めましょう。観光庁や国連世界観光機関(UNWTO)のウェブサイトも参考になります。
  2. 事例研究: 国内外の持続可能な観光の成功事例や、オーバーツーリズムに苦しむ地域の状況について調べてみましょう。
  3. 自分の経験の分析: 自分自身の旅行経験や地元の観光地の状況を振り返り、持続可能性の観点から分析してみましょう。
  4. 多角的な視点の獲得: 観光客、地域住民、観光事業者、行政など、様々な立場からこの問題を考えてみましょう。
  5. 最新動向のチェック: コロナ禍後の観光回復に伴う新たな課題や、デジタル技術を活用した新しい観光のあり方など、最新の動向にも注目しましょう。

持続可能な観光は、グローバルな課題であると同時に、皆さんの地域や日常生活にも関わる身近なテーマです。この機会に、観光のあり方について深く考え、将来の旅行や地域づくりに生かしてください。

次回もまた、重要なテーマで小論文のコツをお伝えします。一緒に頑張りましょう!

Categories
ブログ 英検対策 英検2級対策

【英検2級対策】第3回:語彙力アップ!説得力を高める表現集

はじめに

英検2級の英作文で高得点を取るためには、適切で多様な語彙を使うことが重要です。第1回では要約問題の攻略法、第2回では意見文の書き方と構成について解説しました。今回は語彙力アップのための表現集にフォーカスします。

単調な表現の繰り返しを避け、より洗練された文章を書くことで、採点者に好印象を与えることができます。ここでは、英検2級レベルで使える効果的な表現を目的別に紹介します。これらの表現を身につけることで、あなたの英作文の質が飛躍的に向上するでしょう。

語彙力が重要な理由

英検2級の採点基準では、「語彙・文法の正確さ」が評価項目の一つとなっています。多様な語彙を適切に使用することで、以下のような効果が期待できます:

  • 文章が単調になるのを防ぐ
  • より正確に自分の考えを表現できる
  • 読み手(採点者)に好印象を与える
  • 説得力のある意見文が書ける
  • 限られた語数内でより多くの情報を伝えられる

語彙力アップのコツ

  • 同じ意味でも複数の言い方を覚える
  • 基本的な単語から派生語や関連語を学ぶ
  • 頻出テーマに関連する語彙をまとめて覚える
  • 単語だけでなく、フレーズとして覚える
  • 実際に使って定着させる

説得力を高める5つの表現カテゴリー

カテゴリー1:意見を述べる表現のバリエーション

「I think」や「I believe」だけでなく、様々な表現を使い分けることで、文章に深みが出ます。

表現リスト

基本表現発展表現使用例
I think (that)…I am convinced that…I am convinced that exercise is essential for good health.
I believe (that)…I strongly believe that…I strongly believe that education is the key to success.
In my opinion,…From my perspective,…From my perspective, this policy will benefit many people.
I agree/disagree…I completely agree/disagree…I completely disagree with the idea of banning smartphones.
I feel that…I am of the opinion that…I am of the opinion that we should protect the environment.

Before & After

Before: I think students should wear uniforms. I think uniforms are good for students.

After: I strongly believe that students should wear uniforms. From my perspective, uniforms create a sense of equality among students.

カテゴリー2:理由や根拠を示す表現

理由を述べる際の表現も豊富に持っておくと便利です。接続詞や接続表現のバリエーションを増やしましょう。

表現リスト

基本表現発展表現使用例
becausedue to / owing toStudents performed well due to their hard work.
sotherefore / consequentlyThe weather was bad; therefore, the event was canceled.
alsofurthermore / moreoverExercise is good for health. Moreover, it reduces stress.
buthowever / neverthelessThe plan seemed good. However, it had several problems.
for examplefor instance / to illustrateMany animals are endangered. For instance, pandas face extinction.

Before & After

Before: Students should study English because it is useful. Also, many jobs need English skills.

After: Students should study English due to its global importance. Furthermore, proficiency in English is essential for many career opportunities.

カテゴリー3:比較・対照を表す表現

意見文では、しばしば異なる立場や選択肢を比較することがあります。その際に役立つ表現を覚えておきましょう。

表現リスト

基本表現発展表現使用例
better thansuperior to / preferable toPublic transportation is preferable to driving in busy cities.
different fromdistinct from / in contrast toOnline learning is distinct from traditional classroom education.
same asidentical to / equivalent toThe results were identical to those of the previous experiment.
on the other handin contrast / converselySome people enjoy city life. Conversely, others prefer rural areas.
both…and…not only…but also…Technology not only makes life convenient but also creates new jobs.

Before & After

Before: Reading books is better than watching TV. Books are different from TV.

After: Reading books is superior to watching TV in terms of intellectual stimulation. In contrast to television, books encourage active imagination.

カテゴリー4:強調や程度を表す表現

自分の意見や考えの強さを伝えるための表現も重要です。単調な表現を避け、より具体的に強調しましょう。

表現リスト

基本表現発展表現使用例
veryextremely / incrediblyThe issue is extremely important for our future.
manynumerous / a significant number ofNumerous studies have shown the benefits of exercise.
importantcrucial / essential / vitalLearning a foreign language is crucial in today’s global society.
goodbeneficial / advantageousRegular exercise is beneficial for both physical and mental health.
badharmful / detrimentalExcessive use of social media can be detrimental to productivity.

Before & After

Before: Exercise is very good for health. Many people know that not exercising is bad.

After: Exercise is extremely beneficial for health. A significant number of studies confirm that a sedentary lifestyle is detrimental to wellbeing.

カテゴリー5:結論を述べる表現

結論部分では、自分の意見をまとめる表現が必要です。説得力のある締めくくりができる表現を覚えましょう。

表現リスト

基本表現発展表現使用例
In conclusion,…To conclude, / In summary,To conclude, technology has transformed how we communicate.
Finally,…Ultimately, / In the final analysis,Ultimately, each person must make their own decision.
I think that…I am convinced that… / It is clear that…It is clear that environmental protection requires global cooperation.
For these reasons,…Based on these arguments, / Given these points,Based on these arguments, we should reconsider the current policy.
So, I believe…Thus, I firmly believe… / Therefore, I maintain that…Thus, I firmly believe that reading is essential for intellectual growth.

Before & After

Before: In conclusion, I think we should protect the environment. It is important for our future.

After: To conclude, I am convinced that environmental conservation is vital. Given these points, immediate action is essential for the wellbeing of future generations.

頻出テーマ別の重要語彙

英検2級の英作文でよく出題されるテーマ別に、使える語彙をまとめました。これらの語彙を適切に使用することで、より具体的で説得力のある文章が書けるようになります。

教育・学校生活

  • curriculum (カリキュラム): The school has updated its curriculum to include more STEM subjects.
  • academic achievement (学業成績): Her academic achievement was recognized with a scholarship.
  • extracurricular activities (課外活動): Extracurricular activities develop important social skills.
  • compulsory (必修の): English is a compulsory subject in Japanese schools.
  • vocational training (職業訓練): Some students prefer vocational training to university education.

環境・社会問題

  • sustainable (持続可能な): We need to develop sustainable energy sources.
  • global warming (地球温暖化): Global warming threatens many species with extinction.
  • recycle (リサイクル): It’s important to recycle paper, plastic, and glass.
  • poverty (貧困): Many organizations work to alleviate poverty worldwide.
  • conservation (保全): Wildlife conservation is essential for biodiversity.

テクノロジー・文化

  • innovation (革新): Technological innovation changes our daily lives.
  • digital divide (デジタル格差): The digital divide affects access to information.
  • artificial intelligence (人工知能): Artificial intelligence will transform many industries.
  • cultural heritage (文化遺産): Traditional festivals are part of our cultural heritage.
  • globalization (グローバル化): Globalization has both positive and negative effects.

健康・ライフスタイル

  • well-being (健康状態): Physical exercise contributes to overall well-being.
  • balanced diet (バランスの取れた食事): A balanced diet includes various nutrients.
  • stress management (ストレス管理): Stress management is important for mental health.
  • work-life balance (ワークライフバランス): Many people struggle to maintain a good work-life balance.
  • sedentary lifestyle (座りがちな生活様式): A sedentary lifestyle can lead to health problems.

語彙力を活かした模範解答例

問題

Do you agree or disagree with the following statement? “Online learning is better than traditional classroom learning.” Write your opinion in 80-100 words.

「オンライン学習は従来の教室での学習よりも優れている」という意見に賛成ですか、反対ですか?80〜100語であなたの意見を書きなさい。

基本的な解答例

I disagree with the statement that online learning is better than classroom learning. I think classroom learning has many good points.

First, students can ask teachers questions directly. Also, they can talk with friends and learn from each other. Second, it is easier to focus in a classroom because there are less distractions. Finally, students can join club activities and school events.

In conclusion, I think traditional classroom learning is better for most students.

(80語)

語彙力を活かした解答例

I firmly disagree with the assertion that online learning is superior to traditional classroom education. Traditional learning environments offer numerous advantages that cannot be replicated virtually.

First, face-to-face interaction with teachers enables immediate clarification of doubts. Furthermore, peer collaboration fosters essential social skills. Second, classroom settings minimize distractions, enhancing concentration. Finally, traditional schools provide access to extracurricular activities, which contribute significantly to personal development.

In conclusion, despite technological advances, traditional classroom learning remains preferable for comprehensive educational development.

(84語)

解答例の比較分析

語彙力を活かした解答例では、以下のような工夫がされています:

  • 意見表明:「I think」→「I firmly disagree with the assertion that」
  • 比較表現:「better than」→「superior to」
  • 接続詞:「Also」→「Furthermore」
  • 形容詞:「good」→「essential」「significant」
  • 名詞:「friends」→「peers」、「club activities」→「extracurricular activities」
  • 結論表現:「In conclusion, I think」→「In conclusion, despite technological advances」

このように、基本的な単語を一歩上のレベルの表現に置き換えることで、文章の説得力と質が向上しています。

語彙力アップのための5つの実践法

実践1:語彙ノートを作る

新しい表現を見つけたら、テーマ別に整理して語彙ノートに記録しましょう。例文と共に覚えると定着しやすくなります。

実践2:言い換え練習をする

基本的な文章を書いたら、より洗練された表現に言い換える練習をしましょう。例えば「very good」→「excellent」などです。

実践3:頻出テーマについて先に準備する

教育、環境、テクノロジーなど、よく出るテーマについて、使える表現をあらかじめ整理しておきましょう。

実践4:モデル英作文を読む

英検の過去問や参考書のモデル英作文を読み、良い表現をピックアップして真似してみましょう。

実践5:定期的に復習する

覚えた表現は定期的に復習し、実際に使ってみることで定着させましょう。暗記だけでなく活用することが大切です。

まとめ

英検2級の英作文で高得点を取るためには、適切で多様な語彙を使うことが重要です。本記事で紹介した表現を活用することで、以下の効果が期待できます:

  1. 文章が単調になるのを防ぎ、読み手の興味を引く
  2. より正確かつ具体的に自分の考えを表現できる
  3. 説得力のある意見文が書ける
  4. 採点者に好印象を与え、高得点につながる
  5. 限られた語数内でより効果的に情報を伝えられる

語彙力アップは一朝一夕には達成できませんが、日々の積み重ねが大きな差を生み出します。この記事で紹介した表現を積極的に活用して、英作文の質を向上させましょう。

Categories
TOEIC対策講座 ブログ

TOEIC攻略ステップアップガイド Part4:文型の基本と実践 – ビジネスメール作成に活かす

ビジネス英語を強化するTOEIC攻略ステップアップガイドの第4回は「文型の基本と実践」です。英語の文型をマスターすることは、正確で効果的なビジネスコミュニケーションの基礎となります。今回は、TOEIC頻出の文型パターンを理解し、それらをビジネスメール作成に活かす方法をご紹介します。

1. 英語の5つの基本文型とは

英語には5つの基本文型があり、これらを理解することでTOEICの読解問題や穴埋め問題を正確に解くことができるようになります。

文型構造例文
第1文型S + VThe meeting starts at 9 AM.
第2文型S + V + CThe proposal sounds interesting.
第3文型S + V + OWe need your approval.
第4文型S + V + O + OPlease send me the documents.
第5文型S + V + O + CWe found the results satisfactory.

これらの基本文型を覚えることで、文の構造を理解し、適切な語順で英語を組み立てられるようになります。

2. TOEICでよく出る文型問題パターン

TOEICでは、文型に関する問題が様々な形式で出題されます。特に以下のようなポイントに注意が必要です。

主語と動詞の一致

主語が単数か複数かによって、動詞の形が変わります。

  • The company needs to update its website. (単数主語)
  • The employees need to attend the meeting. (複数主語)

動詞の後に来る要素

動詞によって、その後に続く要素が決まります。

  • We consider the proposal acceptable. (第5文型:S+V+O+C)
  • We discussed the proposal. (第3文型:S+V+O)

形式主語・形式目的語の識別

「It」が形式主語・形式目的語として使われるパターンも頻出です。

  • It is important to submit the report on time. (形式主語)
  • We find it necessary to revise the contract. (形式目的語)

3. ビジネスメールで活用する文型パターン

ビジネスメールでは、状況や目的に応じて適切な文型を選ぶことが重要です。以下に、よく使われる文型パターンをシーン別にご紹介します。

依頼のメール (第3文型・第4文型)

例文:
I would appreciate your assistance with this matter. (第3文型)
Could you please send me the latest report by Friday? (第4文型)
We request that you submit all necessary documents by the end of this week. (第3文型)

情報提供のメール (第1文型・第3文型)

例文:
The meeting will take place on Monday at 10 AM. (第1文型)
I am attaching the document you requested. (第3文型)
Our team has completed the first phase of the project. (第3文型)

謝罪・フォローアップのメール (第2文型・第5文型)

例文:
We are sorry for the inconvenience. (第2文型)
I found your proposal very interesting. (第5文型)
The delay in delivery remains unacceptable. (第2文型)

4. TOEIC問題で見る文型の重要性

TOEIC Part 5の穴埋め問題やPart 7の読解問題では、文型の理解が直接得点に結びつきます。以下に、文型に関する典型的なTOEIC問題例を見てみましょう。

問題例1:
The manager expects all employees _____ on time for the meeting.
(A) arrive (B) arriving (C) to arrive (D) arrived

解説: expect は「S + V + O + C」の第5文型で使われることが多く、目的語の後に不定詞を取ります。したがって、正解は (C) to arrive です。

問題例2:
It _____ that the company will expand its operations next year.
(A) announces (B) announced (C) has announced (D) has been announced

解説: この文は「It + 受動態」の形式主語の構文です。「〜ということが発表された」という意味になるため、正解は (D) has been announced です。

5. ビジネスメール作成のための実践的テクニック

実際のビジネスメール作成に文型の知識を活かすには、以下のポイントを意識しましょう。

明確な主語と動詞を使う

ビジネスメールでは、誰が何をするのかを明確にするために、主語と動詞を明確に示すことが重要です。

改善例:
× About the project schedule.
We have revised the project schedule. (第3文型で明確に)

適切な文型で簡潔に伝える

伝えたい内容に合わせて最適な文型を選ぶことで、簡潔で分かりやすい文が作れます。

改善例:
× It is my hope that you will give consideration to our proposal.
I hope you will consider our proposal. (第3文型でシンプルに)

丁寧さと明確さのバランス

ビジネスメールでは丁寧さも重要ですが、文型を複雑にしすぎると伝わりにくくなります。

改善例:
× I would be very much obliged if you could possibly find it convenient to attend the meeting.
Could you please attend the meeting? (第3文型で明確に)
I would appreciate it if you could attend the meeting. (形式目的語で丁寧に)

6. TOEIC得点アップのための文型攻略法

文型の知識を活かしてTOEICのスコアを上げるには、以下の方法が効果的です。

  1. 文の骨格を見抜く訓練:長文でも主語と動詞を素早く見つける練習をしましょう。
  2. 動詞の特性を覚える:よく使われる動詞がどの文型で使われるかをリストアップしておきましょう。
  3. 選択肢を文型から絞り込む:問題の文がどの文型かを判断し、それに合わない選択肢を消去法で除外しましょう。
  4. 全体の文脈を考慮する:文型だけでなく、前後の文脈から適切な表現を選ぶ訓練をしましょう。

7. 今日から始める文型マスターのためのアクション

文型強化のための3つのアクション

  1. 英字新聞の記事を文型分析する:毎日1つの記事を読み、使われている文型を識別する練習をしましょう。
  2. 受信したビジネスメールの文型を分析する:実際に受け取ったメールの文型を確認し、効果的な表現を学びましょう。
  3. 5つの文型を意識してメールを書く:メール作成時に意識的に5つの文型をバランスよく使ってみましょう。

まとめ

英語の5つの基本文型を理解し、それぞれの特徴や使い方をマスターすることは、TOEICスコアアップとビジネスメール作成能力の向上に直結します。単なる文法知識としてではなく、実践的なコミュニケーションツールとして文型を活用しましょう。

次回は「動名詞・不定詞・分詞:ビジネス英語の幅を広げる」をテーマに、より高度な英語表現について解説します。お楽しみに!

Categories
ブログ 小論文対策 小論文攻略法

高校生のための小論文攻略法 Part20:デジタル時代の情報リテラシー

こんにちは!今回のテーマは「デジタル時代の情報リテラシー」です。スマートフォンやSNSが当たり前となった現代社会において、膨大な情報から真偽を見極め、適切に活用する能力は皆さんにとって不可欠なスキルとなっています。このテーマは様々な入試でも出題される可能性が高いので、しっかり理解しておきましょう。

テーマの背景

現代社会における情報環境は急速に変化しています。

  • スマートフォンの普及により、誰もがいつでもどこでも情報にアクセスできるようになった
  • SNSの発達で、個人が簡単に情報発信者になれるようになった
  • フェイクニュースやディープフェイクなど、虚偽情報の精巧化が進んでいる
  • AI技術の発展により、情報生成・処理の自動化が進んでいる
  • 情報過多(インフォデミック)により、必要な情報の選別が難しくなっている

このような背景から、情報の真偽を見極め、批判的に分析し、適切に活用する「情報リテラシー」の重要性が高まっています。

日常生活での例

皆さんの日常生活の中でも、情報リテラシーが問われる場面は多くあります。

  • SNSで流れてくるニュースや情報の信頼性を判断する
  • オンラインショッピングでのレビューや評価の信頼性を見極める
  • 調べ物をする際に、複数の情報源から正確な情報を選び出す
  • 個人情報の取り扱いや、プライバシー設定の管理
  • AIが生成したコンテンツと人間が作成したコンテンツの区別

小論文で使える視点

このテーマについて小論文を書く際には、以下のような視点が有効です。

1. 批判的思考力の視点

情報を鵜呑みにせず、その信頼性や妥当性を批判的に検討する能力の重要性について考察する視点です。情報源の確認、多角的な情報収集、証拠の精査などが含まれます。

2. メディアリテラシーの視点

各種メディアの特性や背景を理解し、情報の文脈や意図を読み解く視点です。メディアが持つバイアスや、情報がフレーミングされる方法について考察します。

3. デジタルシチズンシップの視点

デジタル社会の一員として責任ある行動をとる視点です。情報発信の倫理、オンラインでのマナーやルール、デジタル権利と責任などが含まれます。

4. 情報格差(デジタルデバイド)の視点

年齢、地域、経済状況などによる情報へのアクセスや活用能力の格差について考察する視点です。誰もが平等に情報を活用できる社会のあり方を考えます。

小論文を書く際のポイント

問いの分析

「デジタル時代の情報リテラシー」というテーマで出題される際には、以下のような問いの形式が考えられます。

  1. 「デジタル社会において必要な情報リテラシーとは何か」
  2. 「フェイクニュース問題にどのように対処すべきか」
  3. 「情報過多時代に必要な能力とその育成方法について」

問いをしっかり分析し、求められている内容に合わせて論を展開しましょう。

構成のポイント

小論文の構成例としては、以下のような流れが考えられます。

序論:デジタル時代の情報環境の変化と情報リテラシーの重要性 本論①:情報リテラシーの要素(批判的思考力、メディアリテラシーなど) 本論②:現代社会における課題(フェイクニュース、情報過多など) 本論③:情報リテラシー向上のための方策や自分の取り組み 結論:デジタル社会を生きる上での情報リテラシーの意義

具体例の活用

抽象的な議論だけでなく、具体的な事例や数字を盛り込むことで説得力が増します。

  • 実際にあったフェイクニュースの事例と社会的影響
  • 総務省や文部科学省による情報リテラシー教育の取り組み
  • 海外の情報教育やファクトチェックの仕組み
  • 自分自身の経験や見聞きした実例

小論文の実例

では、実際に「デジタル時代における情報リテラシーの重要性と、その育成方法について論じなさい」という問いに対する小論文の例を見てみましょう。


デジタル時代における情報リテラシーの重要性と育成方法

スマートフォンとSNSの普及により、現代社会では誰もが情報にアクセスし、発信することが可能になった。こうした変化は利便性をもたらす一方、フェイクニュースの拡散や情報過多による混乱も生じている。本稿では、情報リテラシーの重要性と育成方法について論じる。

情報リテラシーとは、情報を批判的に評価し活用する能力である。総務省調査によれば、SNSを主な情報源とする若者の約7割が情報の真偽を確認せずに共有した経験があるという。

第一の要素は「批判的思考力」である。情報源の確認、発信者の意図分析、複数の情報源での検証が重要だ。批判的思考力を身につけるには、常に「なぜ」と問いかける習慣が効果的である。

第二に「メディアリテラシー」がある。各種メディアの特性を理解し、表面的な情報だけでなく背景も読み解く力が必要だ。同じニュースでも報道機関によって強調点が異なることを認識し、複数のメディアを比較する習慣が重要である。

第三に「情報発信の倫理」がある。デジタル社会では誰もが発信者となるため、未確認情報の拡散を避け、情報源を明示する責任ある発信が求められる。

これらの能力育成には、教育現場でのファクトチェック演習やメディア分析活動が効果的だ。北欧では小学校からメディア教育を導入しており、日本でも高校の「情報Ⅰ」必修化で情報教育が強化されている。

個人でも、複数の情報源確認や共有前の事実確認などが有効だ。私もSNS情報は公式サイトで確認し、発信時には影響を考慮している。

デジタル社会では、情報を見極め、適切に活用し、責任をもって発信できる力が不可欠である。


書き方のポイント解説

この小論文の特徴を解説します。

1. 序論での問題提起

冒頭で「情報環境の変化」と「新たな課題」を提示し、情報リテラシーの必要性を明確にしています。

2. 具体例と数字の活用

「総務省の調査によれば…」「2022年には…」など、具体的なデータや事例を示すことで説得力を高めています。

3. 多角的な視点

「批判的思考力」「メディアリテラシー」「情報発信の倫理」と、複数の視点から情報リテラシーを分析しています。

4. 解決策の提示

教育現場での取り組みや個人レベルでの実践など、具体的な育成方法を提案しています。

5. 自分自身の経験

最後に自分自身の取り組みを述べることで、主体性と当事者意識を示しています。

実践アドバイス

小論文対策として、以下のことを日頃から心がけましょう。

  1. 情報収集: 情報リテラシーに関する最新の動向や、フェイクニュース対策、メディア教育などに関するニュースをチェックしましょう。
  2. 批判的思考の訓練: 日常的にニュースや情報に接する際、「この情報は信頼できるか」「別の見方はないか」と常に問いかける習慣をつけましょう。
  3. 複数の情報源の活用: 一つの情報源だけでなく、複数の情報源から情報を集め、比較検討する習慣をつけましょう。
  4. 自己省察: 自分自身のSNS利用や情報行動を振り返り、どのような情報に接し、どのような情報を発信しているか分析してみましょう。
  5. 時事問題への関心: 最近起きたフェイクニュース事例や、デジタルリテラシーに関する社会的議論などをフォローしておきましょう。

情報リテラシーは、これからの社会を生きる皆さんにとって不可欠なスキルです。入試対策としてだけでなく、実生活においても意識的に磨いていってください。

次回もまた、重要なテーマで小論文のコツをお伝えします。一緒に頑張りましょう!

Categories
ブログ 英検対策 英検2級対策

【英検2級対策】第2回:意見文の書き方と効果的な構成

はじめに

英検2級の英作文問題では、与えられたテーマについて自分の意見を80〜100語で論理的に述べることが求められます。第1回では要約問題の攻略法を解説しましたが、今回は意見文の効果的な書き方と構成にフォーカスして解説します。

意見文では、「自分の考えを明確に伝える」ことが最も重要です。限られた語数の中で説得力のある意見を述べるには、構成や表現の工夫が不可欠です。この記事では、高得点を取るためのステップを具体的に解説していきます。

英検2級 意見文の基本情報

  • 字数制限:80〜100語
  • 解答時間の目安:約15分
  • 採点基準:内容(主張の明確さ、論理性)、構成(段落構成、つながり)、語彙・文法の正確さ
  • 出題形式:特定のテーマについて自分の意見を述べる

出題例:

Do you agree or disagree with the following statement? “High school students should be allowed to use smartphones in class.” Write your opinion in 80-100 words.

「高校生は授業中にスマートフォンを使用することを許可されるべきである」という意見に賛成ですか、反対ですか?80〜100語で意見を書きなさい。

意見文を書くための5ステップ

ステップ1:問題文を正確に理解する

まず、問題で問われていることを正確に理解することが重要です。問題文をよく読み、キーワードに注目しましょう。自分が「賛成」か「反対」かを明確に決めてから書き始めます。

ポイント:

  • 問題文の中の重要なキーワードに下線を引く
  • 問われているのが「賛成/反対」なのか、「理由」なのか、「比較」なのかを確認する
  • 自分の立場を明確に決める(迷ったら書きやすい方を選ぶ)

ステップ2:構成を考える

意見文は基本的に「導入→主張→理由・根拠→結論」という流れで構成します。80〜100語という限られた字数の中で、わかりやすく伝えるために段落構成を考えましょう。

基本的な構成:

  • 第1段落(導入・主張): テーマを紹介し、自分の立場を明確に述べる(20〜25語程度)
  • 第2段落(理由・根拠): 主張を裏付ける理由や具体例を2〜3点挙げる(40〜50語程度)
  • 第3段落(結論): 主張を再度強調してまとめる(15〜20語程度)

ステップ3:効果的な表現を使う

意見文ではよく使われる定型表現を覚えておくと便利です。自分の意見を述べるフレーズや、理由を示す接続詞などを活用しましょう。

意見を述べる表現:

  • I believe (that)… / In my opinion, … / I think (that)… / From my point of view, …
  • I agree/disagree with the statement because…
  • There are several reasons why I support/oppose this idea.

理由を述べる表現:

  • First, … / Second, … / Finally, …
  • One reason is that… / Another important point is that…
  • For example, … / For instance, …
  • Therefore, … / As a result, … / Consequently, …

結論を述べる表現:

  • In conclusion, … / To sum up, …
  • For these reasons, I strongly believe that…
  • That is why I agree/disagree with the statement.

ステップ4:具体例で説得力を高める

意見だけでなく、具体的な例を挙げることで説得力が高まります。ただし、英検2級の字数制限では、簡潔に要点を押さえることが大切です。

効果的な具体例の出し方:

  • 身近な例や自分の経験を活用する
  • 「For example」や「such as」を使って簡潔に示す
  • 数字や統計を使うと説得力が増す(細かい数字は不要、概数でOK)

具体例を含んだ文:

Smartphones can be useful learning tools. For example, students can quickly search for information or use educational apps during class activities.

スマートフォンは便利な学習ツールになり得ます。例えば、生徒は授業中の活動で素早く情報を検索したり、教育アプリを使用したりすることができます。

ステップ5:見直しと語数チェック

書き終えたら、文法ミスや語数をチェックします。80〜100語に収まっているか確認し、必要に応じて調整しましょう。

見直しのポイント:

  • 主語と動詞の一致を確認する
  • 時制が適切か確認する
  • 冠詞(a/an/the)の使い方が正しいか確認する
  • スペリングミスがないか確認する
  • 語数が80〜100語に収まっているか確認する

模範解答例

問題:

Do you agree or disagree with the following statement? “High school students should be allowed to use smartphones in class.” Write your opinion in 80-100 words.

模範解答(反対の立場):

I disagree with allowing high school students to use smartphones in class. There are several reasons for my opinion.

First, smartphones can easily distract students. Many teens are tempted to check social media or play games instead of focusing on lessons. Second, using phones may create inequality among students as not everyone has the same access to technology. Finally, face-to-face communication skills are essential, and excessive phone use reduces these opportunities.

In conclusion, while smartphones have benefits, their disadvantages in classrooms outweigh the advantages for high school students.

(94語)

模範解答(賛成の立場):

I believe high school students should be allowed to use smartphones in class under certain conditions. Smartphones can be valuable educational tools when used properly.

First, they provide instant access to information, allowing students to research topics quickly. Second, many educational apps can enhance learning experiences. For example, language learning apps help students practice pronunciation. Additionally, using technology in class prepares teens for the digital workplace they will enter.

In conclusion, with proper guidelines, smartphones can positively contribute to modern education.

(83語)

解答の分析と解説

上記の模範解答を詳しく分析してみましょう。

構成の分析:

  • 第1段落: 導入と主張(自分の立場を明確に述べている)
  • 第2段落: 理由・根拠(複数の理由を挙げて説明している)
  • 第3段落: 結論(主張を再度強調してまとめている)

効果的な表現の使用:

  • 意見を述べる表現:「I disagree with…」「I believe…」
  • 理由を述べる表現:「First,」「Second,」「Finally,」
  • 具体例を示す表現:「For example,」
  • 結論を述べる表現:「In conclusion,」

採点のポイント: 英検2級の採点では、以下の点が重視されます:

  • 内容の適切さ: 設問に対して適切な内容で答えているか
  • 構成の明確さ: 論理的な構成になっているか
  • 語彙・文法の正確さ: 適切な語彙や文法を使用しているか
  • 語数制限の遵守: 80〜100語の範囲内で書けているか

よくある間違いと注意点

避けるべき間違い:

  • 立場が不明確: 賛成か反対かがはっきりしない
  • 理由が抽象的: 具体的な根拠や例がない
  • 構成がバラバラ: 段落の区切りや論理的つながりがない
  • 語数オーバー/不足: 制限を守れていない
  • 単調な表現: 同じ表現や単語を繰り返し使用している

練習問題

練習してみよう:

Do you agree or disagree with the following statement? “Homework should be abolished in high schools.” Write your opinion in 80-100 words.

「高校での宿題は廃止されるべきである」という意見に賛成ですか、反対ですか?80〜100語で意見を書きなさい。

上記の問題に対して、この記事で学んだステップを使って解答してみましょう。まず構成を考え、効果的な表現を使って自分の意見を明確に述べてください。

まとめ

英検2級の意見文では、以下の点を意識することが大切です:

  1. 問題を正確に理解し、自分の立場を明確にする
  2. 「導入→主張→理由・根拠→結論」の構成を守る
  3. 意見を述べる定型表現を活用する
  4. 具体例を挙げて説得力を高める
  5. 文法ミスと語数をしっかりチェックする

これらのポイントを押さえることで、説得力のある意見文が書けるようになります。練習を重ねて、自分の意見を英語で表現する力を身につけましょう。


Categories
TOEIC対策講座 ブログ

ビジネスで使える英語力を育てる TOEIC攻略ガイド Part3:動詞の使い方マスター形容詞・副詞の使い分け

こんにちは!TOEIC対策シリーズ第3回目へようこそ。今回は「形容詞・副詞の使い分け」について解説します。ビジネスシーンでは正確かつ効果的な表現が求められます。形容詞と副詞の適切な使い分けは、あなたのビジネス英語の質を大きく向上させる鍵となります。

1. 形容詞と副詞の基本

形容詞は名詞を修飾し、副詞は動詞、形容詞、他の副詞、または文全体を修飾します。この違いを理解することがTOEIC対策の第一歩です。

品詞働き例文
形容詞名詞を修飾We need efficient solutions. (効率的な解決策が必要です)
副詞動詞・形容詞・副詞・文を修飾The team worked efficiently. (チームは効率的に働きました)

2. 形容詞から副詞への変換パターン

多くの形容詞は、語尾に「-ly」を付けることで副詞に変換できます。ただし例外もあるので注意しましょう。

  • 基本パターン: 形容詞 + ly = 副詞
    • efficient(効率的な)→ efficiently(効率的に)
    • professional(専門的な)→ professionally(専門的に)
    • significant(重要な)→ significantly(著しく)
  • 例外パターン
    • good(良い)→ well(上手に)
    • fast(速い)→ fast(速く)
    • hard(厳しい、難しい)→ hard(一生懸命に)

3. ビジネスで頻出の形容詞と副詞

TOEICでよく出題される形容詞と副詞のペアをビジネスシーンでの使用例とともに紹介します。

3.1 効率・効果に関する表現

形容詞副詞ビジネスでの使用例
efficient
(効率的な)
efficiently
(効率的に)
We need an efficient way to handle customer complaints.
(顧客からの苦情に対処する効率的な方法が必要です) Our team works efficiently under pressure.
(私たちのチームはプレッシャーの下でも効率的に働きます)
effective
(効果的な)
effectively
(効果的に)
This is an effective marketing strategy.
(これは効果的なマーケティング戦略です) The new system effectively reduced our processing time.
(新しいシステムは処理時間を効果的に短縮しました)

3.2 質・程度に関する表現

形容詞副詞ビジネスでの使用例
significant
(重要な)
significantly
(著しく)
This represents a significant change in our policy.
(これは私たちのポリシーにおける重要な変更を表しています) Sales have significantly increased since the product launch.
(製品発売以来、売上は著しく増加しています)
remarkable
(注目すべき)
remarkably
(非常に)
She made a remarkable contribution to the project.
(彼女はプロジェクトに注目すべき貢献をしました) The new software is remarkably easy to use.
(新しいソフトウェアは非常に使いやすいです)

3.3 専門性・品質に関する表現

形容詞副詞ビジネスでの使用例
professional
(専門的な)
professionally
(専門的に)
Her professional attitude impressed the clients.
(彼女の専門的な態度はクライアントに感銘を与えました) The report was professionally prepared.
(レポートは専門的に準備されました)
clear
(明確な)
clearly
(明確に)
We need clear instructions for this task.
(このタスクには明確な指示が必要です) Please speak clearly during the conference call.
(電話会議中は明確に話してください)

4. TOEIC頻出問題パターン

TOEICでは形容詞と副詞の使い分けに関する問題が頻出します。特に以下のパターンに注意しましょう。

4.1 形容詞と副詞の選択問題

例題: The employees responded _____ to the new work schedule.

(A) positive (B) positively (C) position (D) positing

解説: この文では動詞「responded」を修飾する必要があるため、副詞の「positively」が正解です。「従業員たちは新しい勤務スケジュールに好意的に反応した」という意味になります。

4.2 -ly形と非-ly形の副詞の使い分け

例題: The presentation was _____ prepared and delivered.

(A) well (B) good (C) better (D) best

解説: 「prepared」と「delivered」は過去分詞で、これらを修飾するのは副詞です。「good」は形容詞、「well」は副詞なので、「well」が正解です。「プレゼンテーションは上手に準備され、発表された」という意味になります。

4.3 過去分詞と形容詞の区別

例題: The _____ designed website attracted many new customers.

(A) professional (B) professionally (C) profession (D) profess

解説: 「designed」は過去分詞で、これが「website」を修飾しています。「professionally designed website」で「専門的にデザインされたウェブサイト」という意味の名詞句になります。よって、「professionally」が正解です。

5. 実践演習:形容詞・副詞の使い分け

次の文章の空欄に適切な形容詞または副詞を入れてみましょう。

1. Our team completed the project _____ despite the tight deadline.

2. The _____ prepared presentation impressed the board members.

3. This is a _____ opportunity for career advancement.

4. The new software works _____ than the previous version.

5. She speaks English very _____.

解答例:

1. successfully(副詞が動詞「completed」を修飾)

2. well(副詞が過去分詞「prepared」を修飾)

3. valuable(形容詞が名詞「opportunity」を修飾)

4. more efficiently(副詞が動詞「works」を修飾し、比較級を使用)

5. fluently(副詞が動詞「speaks」を修飾)

6. ビジネスシーンでの実践例

形容詞と副詞を適切に使い分けることで、ビジネスコミュニケーションがより正確で効果的になります。以下は代表的なビジネスシーンでの例です。

6.1 Eメールでの表現

効果的なEメールの例:

Dear Mr. Thompson,

Thank you for your prompt reply. We have carefully reviewed your proposal and are extremely interested in the opportunity. Our team can quickly implement the changes you suggested. We would like to schedule a meeting to discuss this important matter more thoroughly.

We look forward to your favorable response.

Best regards,

6.2 プレゼンテーションでの表現

効果的なプレゼンテーションの一部:

“Our company has consistently outperformed competitors in this challenging market. The newly developed product has been extensively tested and is remarkably user-friendly. Customer feedback has been overwhelmingly positive, with significant interest from potential clients in various industries.”

7. 形容詞・副詞のよくある間違い

ビジネス英語で注意すべき形容詞・副詞に関する間違いを紹介します。

間違い正しい表現解説
The team performed good.The team performed well.動詞「perform」を修飾するには形容詞「good」ではなく副詞「well」を使います。
She speaks English perfect.She speaks English perfectly.動詞「speaks」を修飾するには「perfect」(形容詞)ではなく「perfectly」(副詞)を使います。
This is a remarkable easy task.This is a remarkably easy task.形容詞「easy」を修飾するには形容詞「remarkable」ではなく副詞「remarkably」を使います。

まとめ

形容詞と副詞の使い分けは、ビジネス英語において欠かせないスキルです。TOEICで高得点を取るためだけでなく、実際のビジネスシーンでも正確で効果的なコミュニケーションを実現するために重要です。

次回のPart4では「文型の基本と実践:ビジネスメール作成に活かす」について解説します。お楽しみに!

【参考文献】
・『TOEICテスト文法問題 でる1000問』(著:TEX加藤)
・『入社1年目のビジネス英語大全』(著:デイビッド・セイン)

Categories
ブログ 小論文対策 小論文攻略法

高校生のための小論文攻略法 Part19:障害者との共生社会の実現

こんにちは!あんちもです。今回のテーマは「障害者との共生社会の実現」です。このテーマは現代社会において非常に重要な課題であり、様々な入試でも出題されることが多いテーマです。

テーマの背景

近年、日本では障害者の社会参加を促進する様々な取り組みが進められています。

  • 2016年に「障害者差別解消法」が施行され、合理的配慮の提供が義務化された
  • 2018年には「障害者雇用促進法」が改正され、法定雇用率が引き上げられた
  • パラリンピックの開催により、障害者スポーツへの関心が高まっている
  • バリアフリー化やユニバーサルデザインの普及が進んでいる

しかし、まだまだ課題も多く存在しています。

  • 障害者の就労率は依然として低い状況にある
  • 物理的なバリアだけでなく、心理的なバリア(無理解や偏見)も存在する
  • 障害の種類や程度によって必要な支援が異なるため、一律の対応が難しい
  • 地域によって支援体制に格差がある

日常生活での例

皆さんの身近な生活の中にも、障害者との共生に関わる場面はたくさんあります。

  • 駅や公共施設でのエレベーターの設置やスロープの整備
  • 点字ブロックや音声案内など、視覚障害者のための設備
  • 学校での特別支援教育や合理的配慮の提供
  • 障害者スポーツの普及や障害者アスリートの活躍

小論文で使える視点

このテーマについて小論文を書く際には、以下のような視点が有効です。

1. 社会モデルの視点

障害は個人の問題ではなく、社会環境によって作られるという「社会モデル」の考え方を理解することが重要です。例えば、車椅子利用者が移動できないのは、その人に問題があるのではなく、段差のある社会環境に問題があるという視点です。

2. 多様性と包摂性の視点

障害の有無にかかわらず、すべての人が尊重され、社会に参加できる「インクルーシブな社会」の実現という視点です。多様性を認め合うことが社会全体の豊かさにつながります。

3. 当事者参加の視点

「Nothing About Us Without Us(私たち抜きに私たちのことを決めないで)」という言葉があるように、障害者自身が政策決定や社会づくりに参加することの重要性を考える視点です。

4. テクノロジーと支援技術の視点

AIやICTなどの最新技術が障害者の生活をどのように支援し、可能性を広げているかという視点です。

小論文を書く際のポイント

問いの分析

「障害者との共生社会の実現」というテーマで出題される際には、以下のような問いの形式が考えられます。

  1. 「障害者との共生社会を実現するために何が必要か」
  2. 「障害者の社会参加を促進するための方策について」
  3. 「あなたが考える真の共生社会とは何か」

問いをしっかり分析し、求められている内容に合わせて論を展開しましょう。

構成のポイント

小論文の構成例としては、以下のような流れが考えられます。

序論:テーマの背景と現状、自分の主張を簡潔に述べる
本論①:障害者を取り巻く課題や問題点の分析
本論②:共生社会実現のための具体的な取り組みや方策
本論③:自分自身ができることや将来の展望
結論:主張のまとめと社会的意義の再確認

具体例の活用

抽象的な議論だけでなく、具体的な事例や数字を盛り込むことで説得力が増します。

  • 特定の障害者支援施策やプロジェクトの成功事例
  • 障害者雇用に積極的に取り組む企業の例
  • パラアスリートや障害を持つ有名人の活躍
  • 自分自身の経験や見聞きした実例

小論文の実例

では、実際に「障害者との共生社会の実現に向けて、私たちができることは何か」という問いに対する小論文の例を見てみましょう。


障害者との共生社会の実現に向けて

近年、日本では障害者差別解消法の施行やパラリンピックを契機に、障害者との共生社会実現に向けた取り組みが進んでいる。しかし、依然として物理的・心理的バリアは存在し、社会参加には多くの障壁がある。本稿では、共生社会実現に向けて私たちができることを考察する。

まず、「心のバリア」の問題がある。内閣府調査によれば、障害者が社会参加する障壁として「周囲の理解不足」を挙げる回答が最も多い。このバリアを取り除くには、幼少期からのインクルーシブ教育が重要である。障害の有無にかかわらず共に学ぶことで、自然に多様性を受け入れる土壌ができる。

次に、「社会モデル」の視点を広めることが重要だ。従来の「医学モデル」では障害を個人の問題と捉えていたが、「社会モデル」では社会環境によって障害が作られるという考え方をする。例えば、車椅子利用者が駅を利用できないのは、エレベーターがない駅の構造に問題があるという視点である。

また、テクノロジーの活用も共生社会実現の鍵となる。音声認識による文字起こしアプリや視覚障害者用ナビゲーションアプリなど、支援技術により障害による制限を最小化できる。

さらに、当事者参加の原則も重要である。「Nothing About Us Without Us」という言葉のとおり、街づくりや制度設計において当事者の声を反映させることで、実効性のある施策が生まれる。

私たち個人でも、障害に関する正しい知識を身につけ、日常生活で障害者と自然に交流する機会を持つことが大切だ。ボランティア活動やSNSでの情報発信など、自分にできる形で貢献することもできる。

共生社会の実現は一朝一夕には達成できないが、一人ひとりの意識と行動の変化が社会を変える原動力となる。障害の有無にかかわらず、すべての人が自分らしく生きられる社会の実現に向けて、私たち若い世代の積極的な行動が求められている。


書き方のポイント解説

この小論文の特徴を解説します。

1. 序論での問題提起

冒頭で「障害者との共生社会」の現状と課題を簡潔に示し、論点を明確にしています。

2. 具体例と数字の活用

「内閣府の調査によれば…」など、具体的なデータを示すことで説得力を高めています。また、「バリアフリー推進会議」など具体的な取り組み事例を挙げています。

3. 多角的な視点

「心のバリア」「社会モデル」「テクノロジー」「当事者参加」と、複数の視点から問題を分析しています。

4. 自分自身の考えと行動

最後に自分たち若い世代ができる具体的な行動を示し、主体性を表現しています。

5. 論理的な展開

問題提起→分析→解決策→自分の考え→まとめという流れで、論理的に展開しています。

実践アドバイス

小論文対策として、以下のことを日頃から心がけましょう。

  1. 情報収集: 障害者に関する法律や制度、最新のニュースなどを定期的にチェックしましょう。障害者白書や内閣府の調査結果などの公的資料も参考になります。
  2. 多様な視点の獲得: 障害当事者のブログや著書、ドキュメンタリー番組などを通じて、当事者の視点を理解する努力をしましょう。
  3. 概念の理解: 「社会モデル」「合理的配慮」「インクルージョン」など、障害者福祉に関する重要な概念を理解しておきましょう。
  4. 実体験: 可能であれば、障害者支援のボランティア活動や障害者スポーツの観戦など、実際に関わる経験を持つことも大切です。
  5. 言葉遣いへの注意: 「障害者」「障がい者」「障碍者」など表記の違いや、適切な表現について学んでおきましょう。

今回のテーマは社会的にも重要であり、これからも注目されるトピックです。単なる入試対策としてだけでなく、将来社会人となる皆さんにとって大切な視点を養うきっかけになればと思います。

次回もまた、重要なテーマで小論文のコツをお伝えします。一緒に頑張りましょう!

Categories
TOEIC対策講座 ブログ

ビジネスで使える英語力を育てる TOEIC攻略ガイド Part2:動詞の使い方マスター

皆さん、こんにちは。「ビジネスで使える英語力を育てる TOEIC攻略ガイド」シリーズ第2回目へようこそ。前回は名詞・代名詞について解説しましたが、今回は英文の中心となる「動詞」にフォーカスします。特に、ビジネス英語でよく使われる時制表現と注意点を解説します。

📌 なぜ動詞の時制が重要なのか

ビジネスコミュニケーションでは、「いつ」何が起きたのか、あるいは起きる予定なのかを正確に伝えることが重要です。例えば、以下のようなシーンでは時制の使い分けが必要です:

  • 「先月新製品を発売した」と報告する
  • 「現在このプロジェクトに3ヶ月間取り組んでいる」と状況を説明する
  • 「来月新しいオフィスがオープンする」と告知する
  • 「来週までに全ての書類を準備しておく」と約束する

これらを正確に伝えるには、適切な時制を使いこなす必要があります。TOEICでも時制に関する問題は頻出です。

1. 基本時制の使い分け

現在形(Simple Present)の使い方

基本用法:

  • 現在の事実や習慣を表す
  • 一般的な真理を表す
  • 未来の予定(特にスケジュール)を表す

ビジネスでの使用例:

  • Our team meets every Monday morning. (定期的な会議)
  • The new office building opens next month. (予定されている未来)
  • The CEO arrives at 9 AM tomorrow. (確定した予定)

過去形(Simple Past)の使い方

基本用法:

  • 過去のある時点で完了した行為
  • 過去の状態

ビジネスでの使用例:

  • The company launched several new products last year. (過去の出来事)
  • We received your email yesterday. (過去の受信)
  • The board approved the proposal last week. (過去の決定)

現在進行形(Present Continuous)の使い方

基本用法:

  • 現在進行中の行為
  • 近い未来の予定
  • 最近の傾向

ビジネスでの使用例:

  • We are currently working on a new project. (現在の進行中の作業)
  • The market is changing rapidly. (現在の傾向)
  • I am meeting with clients tomorrow. (近い未来の予定)

TOEIC頻出ポイント

TOEIC問題例:

The company —— several new products last year.

(A) launch (B) launches (C) launched (D) launching

正解:(C) launched

解説:「last year(昨年)」という過去を表す時間の副詞があるため、過去形の「launched」が正解です。時間の副詞に注目することで正解を見つけやすくなります。

2. 完了形の効果的な使い方

現在完了形(Present Perfect)の使い方

基本用法:

  • 過去に始まり現在も続いている行為や状態
  • 過去に完了した行為で、現在と関連がある
  • 経験を表す

ビジネスでの使用例:

  • Our team has worked on this project for three months now. (継続している行為)
  • We have finished the report. (完了した行為、結果が現在に影響)
  • I have visited our Tokyo branch office twice. (経験)

過去完了形(Past Perfect)の使い方

基本用法:

  • 過去のある時点より前に起きた行為や状態

ビジネスでの使用例:

  • By the time the CEO arrived, we had prepared all the documents. (過去の時点より前に完了)
  • She explained that she had worked for IBM before joining our company. (過去の時点より前の経験)

未来完了形(Future Perfect)の使い方

基本用法:

  • 未来のある時点までに完了する予定の行為

ビジネスでの使用例:

  • By next week, we will have prepared all the necessary documents. (未来の時点までに完了予定)
  • By the end of this year, I will have worked at this company for 10 years. (未来の時点までの継続)

TOEIC頻出ポイント

TOEIC問題例:

Our team —— on this project for three months now.

(A) works (B) worked (C) has worked (D) working

正解:(C) has worked

解説:「for three months now(今までに3ヶ月間)」という表現から、過去に始まり現在も続いている行為であることがわかります。このような継続を表す場合は現在完了形を使います。

3. 未来表現の使い分け

will を使った未来形

基本用法:

  • 単純な未来の予測
  • 意思決定を表す(その場での決断)
  • 約束や申し出

ビジネスでの使用例:

  • The market will improve next year. (予測)
  • I will send you the documents right away. (約束)
  • We will sign the contract as soon as we receive legal approval. (意図)

be going to の使い方

基本用法:

  • 計画や意図
  • 証拠に基づく予測

ビジネスでの使用例:

  • We are going to launch the new product next month. (計画)
  • Based on these numbers, the company is going to exceed its sales targets. (証拠に基づく予測)

現在形・現在進行形を使った未来表現

基本用法:

  • 時刻表やスケジュールに基づく未来(現在形)
  • 近い未来の個人的な予定(現在進行形)

ビジネスでの使用例:

  • The meeting starts at 2 PM tomorrow. (スケジュールに基づく未来:現在形)
  • The CEO is arriving at the airport this evening. (近い未来の予定:現在進行形)

TOEIC頻出ポイント

TOEIC問題例:

We —— the contract as soon as we receive legal approval.

(A) sign (B) will sign (C) signed (D) signing

正解:(B) will sign

解説:「as soon as we receive…(法的承認を受け次第)」という未来の条件を表す副詞節があります。この場合、主節では「will + 動詞の原形」を使って未来を表現します。

4. 受動態の正しい使い方

受動態の基本形

形式: be動詞 + 過去分詞

受動態は「〜される」という意味で、行為を受ける側を主語にしたい場合や、行為者が不明・重要でない場合に使用します。ビジネス英語では、特に報告書や公式文書でよく使われます。

能動態から受動態への変換例:

  • 能動態:The manager approved the proposal. (マネージャーが提案を承認した)
  • 受動態:The proposal was approved by the manager. (提案はマネージャーによって承認された)

ビジネスでの受動態の活用場面

ビジネスでの使用例:

  • The reports must be submitted to the manager by Friday. (期限を強調)
  • The new computer system will be installed tomorrow morning. (予定されている出来事)
  • It has been announced that the company will expand its operations next year. (公式発表)

時制別の受動態形式

時制受動態の形例文
現在形am/is/are + 過去分詞The data is collected daily.
過去形was/were + 過去分詞The contract was signed last week.
現在完了形has/have been + 過去分詞The issue has been resolved.
過去完了形had been + 過去分詞The project had been completed before I joined.
未来形will be + 過去分詞The report will be distributed tomorrow.
進行形am/is/are being + 過去分詞The system is being updated now.

TOEIC頻出ポイント

TOEIC問題例:

The reports must —— to the manager by Friday.

(A) submit (B) submits (C) be submitted (D) submitting

正解:(C) be submitted

解説:「reports(レポート)」は「submit(提出する)」の対象(目的語)なので、受動態が必要です。助動詞「must」の後には動詞の原形が来るため、「be submitted」が正解です。

5. これだけは押さえたい!動詞の5つのポイント

1. 時間を表す副詞と時制の一致

特定の時間の副詞は、特定の時制と一緒に使われることが多いです。

  • yesterday, last week/month/year, ago → 過去形
  • now, at present, currently → 現在形/現在進行形
  • since, for, already, yet, just → 現在完了形
  • tomorrow, next week/month/year → 未来表現

2. 主語と動詞の一致

三人称単数現在形では、動詞に「s/es」をつけることを忘れないようにしましょう。

  • Everyone in the office agrees that the new policy is necessary.
  • The manager wants this report by noon.

3. 継続動詞と状態動詞の違い

状態動詞(know, believe, have, like など)は、通常、進行形にしません。

  • ❌ I am knowing the answer.
    ⭕ I know the answer.
  • ❌ They are having a car.
    ⭕ They have a car.

4. for と since の使い分け

どちらも現在完了形でよく使われますが、使い方が異なります。

  • for:期間を表す(for three years, for a long time)
  • since:起点を表す(since 2010, since last Monday)

例:The company has operated in this market for over 20 years.

例:The company has operated in this market since 2003.

5. 仮定法の基本

「もし〜なら」という仮定を表現する際の基本形式

  • 現在の仮定:If + 主語 + 動詞の過去形, 主語 + would + 動詞の原形
  • 例:If we had more time, we would add more features to the product.
  • 過去の仮定:If + 主語 + had + 過去分詞, 主語 + would have + 過去分詞
  • 例:If we had started earlier, we would have finished the project on time.

6. 練習問題

以下の文の空欄に適切な単語を選んでください。

  1. The new office building —— next month.
    (A) open (B) opens (C) opened (D) opening
  2. Our company —— in this market for over 20 years.
    (A) operates (B) has operated (C) operating (D) operated
  3. By next week, we —— all the necessary documents.
    (A) will prepare (B) will have prepared (C) prepared (D) preparing
  4. The new computer system —— installed tomorrow morning.
    (A) will be (B) is being (C) was (D) has been
  5. It —— that the company will expand its operations next year.
    (A) announces (B) announced (C) has announced (D) has been announced

答え

  1. (B) opens – 「next month(来月)」という未来の時間表現がありますが、確定した予定なので現在形を使います。
  2. (B) has operated – 「for over 20 years(20年以上)」という期間を表す表現があるため、現在完了形を使います。
  3. (B) will have prepared – 「By next week(来週までに)」という未来の時点までに完了する行為を表すため、未来完了形を使います。
  4. (A) will be – 「tomorrow morning(明日の朝)」という未来の時間表現があり、予定されている出来事を表すため、未来の受動態を使います。
  5. (D) has been announced – 「公式に発表された」という意味を表すためには受動態が必要で、その結果が現在に影響しているため現在完了形の受動態になります。

今日のポイントまとめ

  • 時制の基本:現在形、過去形、現在進行形の使い分け
  • 完了形:過去から現在までの継続や経験を表す現在完了形、未来の時点での完了を表す未来完了形
  • 未来表現:will, be going to, 現在形、現在進行形による未来の表現方法
  • 受動態:「〜される」という表現、特に公式文書でよく使われる
  • 時間の副詞と時制の一致に注意する

次回予告

次回は「形容詞・副詞の使い分け:ビジネス表現強化」をテーマに、より魅力的で正確なビジネス英語表現のコツをお伝えします。お楽しみに!